1月12日(土)に行われる
フェアリーS(GIII・芝16000m・牝馬限定)に出走予定の
サンブルエミューズ(牝3・
加藤征弘厩舎)と、
スズノネイロ(牝3・高橋裕厩舎)、
タプローム(牝3・
斎藤誠厩舎)について、陣営に話を聞いた。
◆今日(1/9)、ウッドチップコースで追い切りを行った
サンブルエミューズについて、
加藤征弘調教師。
「前走の阪神JF(GI・芝1600m・8着)は、見た目以上に気持ちが入っていたこともあって、道中馬が力んで、なかなかうまく息を入れられなくて、8着という結果でした。
今回は、レースの1週前からウッドチップコースで70−40くらいをやるという、いつも通りの調整ができました。前走からレース間隔もあまり開いていませんし、1週前もあまり気持ちを乗せ過ぎないように、セーブしながらやってきました。先週の動きは、もう少しかなという感触でしたが、レースに向けての1本目はだいたいそういう感じの馬ですからね。今日(11/9)は、前に行く2頭の後ろにつけて、直線では2頭の外に出すという形の追い切りをしましたが、いつも通り、この馬らしい動きを見せてくれました。調子に関しては前走と同じくらいだと思いますし、調子落ちはないでしょう。
中山の1600mは、前半、流れる傾向にありますので、この馬にはレースがしやすいと思います。今回も相手は揃っていますけど、GIだった前走よりも、メンバーは若干楽になったかなと思います。再び、岩田騎手とのコンビになりますが、彼が乗って2戦2勝と手が合うようなので期待しています。前走は期待に応えられなかったので、今回はこの馬らしいレースを見せてほしいです」
◆同じく今日(1/9)に、坂路で追い切りを行った
スズノネイロについて、高橋裕調教師。
「牝馬特有のしまいの切れ味が長所ですね。牝馬としてはやりやすく、素直な馬ですよ。前走の
つわぶき賞(2歳500万・芝1400m・1着)後は、ここを目標にしましたが、新馬、特別と2回使ったので少し楽をさせました。ただ、レースまでは時間もありましたし、順調に調整ができました。牝馬ですし、使う週はあまりやりたくないので、1週前に併せ馬で強めに坂路で追い切りました。終いもしっかりしていて、動きは良かったです。最終追い切りは、単走で無理をしない程度にやりましたが、思ったような調整ができました。ハナに行くわけではないですし、ここ2走を見ても、無理をして前に行くタイプではないので、距離が1600mに延びても対応できると思います。中山の1600mというコース形態は、僕自身あまり好きではないですけど、この馬はこなしてくれると思っています。あとは、他の馬に邪魔されないようなレースをして、もう1つ勝てればいいですね」
◆坂路で追い切った
タプロームについて、
斎藤誠厩舎の鈴木調教助手。
「前走は、ナイターでダートのGI(
全日本2歳優駿・1600m・6着)でしたが、伸びそうで伸びなかったですね。ダートの1200mで、未勝利−500万と2連勝していましたので、1600mに距離が延びてどうかと思いましたが、折り合いもつきましたし、収穫はあったと思います。デビュー戦(2歳新馬・芝1200m・3着)を含めて5戦は芝を使っていましたが、ソエが出たことと、血統的背景もあって、ここ3戦はダートを使いました。ただ、フットワークから芝もこなせると思っています。中山で500万を勝った時は、後ろから最後は差し切っていますし、1600mの距離も対応できるのではないでしょうか。
前走後は楽をさせましたので、先週は柴山騎手に乗ってもらってビシッとやりました。今日(1/9)の最終追い切りは、レースで騎乗するマクドノー騎手に感触を確かめてもらいました。ジョッキーは、トビが大きいので距離があった方が良さそうだと言っていました。良い感触をつかんでくれたようですし、レース前に1度、乗ってもらって良かったと思います。レースの数は使ってきていますが、うまく調整できましたし、
朝日杯FS(GI・芝1600m)3着だった僚馬の
ゴットフリートとともに、牡牝のクラシック戦線に、それぞれ進んでほしいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)