急坂を力強く駆け上がって、尾張での頂点奪取へ弾みをつけた。「第8回
オーシャンS・GIII」(芝1200m)は2日、中山11Rに16頭で争われ、横山典騎乗の2番人気
サクラゴスペルが1分8秒5のタイムで重賞初制覇。好位追走から直線半ばで逃げ込みを図る3番人気
ハクサンムーン(9着)をかわし、1番人気
ダッシャーゴーゴー(2着)の追撃を半馬身差で退けた。さらに1馬身1/4差の3着は7番人気の
ツルマルレオンが入った。
堂々たる立ち回りに横山典は「いい脚を使ったね。スタートが良く、操縦もしやすく、センスが本当にいい。風が強く、馬場も緩く、走りにくい条件でよく頑張ってくれた。良くなる余地は十分にあるし、これからが本当に楽しみ」と手放しで褒めたたえた。
3連勝で待望の初タイトルを獲得。ここまで時間を要しただけに、尾関師は感無量の面持ちだ。「体質の弱さから、レースを使ったり追い切りを行うと疲れが残る馬だった。スタッフの頑張りで少しずつ育て上げて、結果が出たのだからうれしいです」とうなずいた。
次戦はもちろん、昨年9着に敗れた
高松宮記念(24日・中京)へ。準オープンを勝ち上がったばかりだった当時と今とでは、経験値が全く違うだけに楽しみだ。「この相手でも正攻法で勝ってくれたからね」。中山で素質開花を告げた
ゴスペルが、最高峰の舞台でも鮮やかに咲き誇る。
提供:デイリースポーツ