天皇賞・春(GI・芝３２００m)に出走予定のフェノーメノ(牡4・戸田博文厩舎)に騎乗する蛯名正義騎手のコメントをお届けする。

「日経賞(GII・芝2500m・1着)は休み明けでしたが、調教課程も良い感じで進んでいましたので、自信を持って臨みました。この馬の力を出せれば結果はついてくると思っていましたし、負けてもらっては困るという気持ちもありましたが、こちらが考えた通りの結果を出すことができました。昨年に比べて極端に大きく変わった点はないですけど、3歳の秋に古馬と競馬していますし、その時点で十分なものがあったと思います。ただ余計な力を使わなくなってきて、古馬らしい風格や落ち着きを感じます。

　1週前追い切りには僕が乗りましたが、今回は相手が相当強いですから、生ぬるいことではいけないということで、抜け出してから遊ばないようビシッと追いました。1度使って色々な意味で締まってきたなと思いますし、順当に上向いています。息遣いも良く、ケロッとしていました。スタミナ面も大丈夫ですし、折り合いがつけば、3200mも問題ないと思います。

　ゴールドシップは非常に強い馬ですが、別段、ゴールドシップに対してどのようなレースをするかは考えていません。考えたからと言って、あの馬の強さは変わらないですからね(笑)。ともかくフェノーメノの競馬をして、胸を借りるつもりで競馬に臨みたいです。僕自身もこの馬の関係者もそうだと思いますが、できればGIに手が届いてほしいですね。相手は強いですが、フェノーメノも順調に来ていますし、どこまでやれるか非常に楽しみにしていますので、是非、応援して頂ければと思っています」(取材・写真：佐々木祥恵)

■お知らせ
フェノーメノ戸田博文厩舎陣営のロングインタビューを、4/25(木)12時から、コラム「激白〜GI勝利へのヒント」にて公開します。昨年は、ダービー、天皇賞・秋で悔しい2着。悲願のGI制覇への陣営の思い、そして、古馬となりたくましさの増したフェノーメノの成長ぶりに迫ります。ご期待ください。