ハーツクライ産駒の
ワンアンドオンリーを
日本ダービーVへ導いた横山典が、同じ父を持つ
マジェスティハーツの追い切りにまたがった感触をこう表現する。「これぞ
ハーツクライって感じ」。満面の笑みを浮かべ、さらにはダービー馬を差し置いて「今まで乗った(産駒)の中で一番、ハーツに似ている」と馬っぷりや走法、ポテンシャルを絶賛した。
主戦の森が若手騎手招待競走でフランスへ遠征していることもあり、手綱を託された関東の名手。「前から乗ってみたかった。その願いがかなった」と意気込んで栗東CWへ向かった。GI2着4回の僚馬
ウインバリアシオン(6歳オープン)を2、3馬身追走。残り4F標識を過ぎたところで外から体を並べると、直線は手綱を持ったままでスムーズに加速し併入を決めた。
6F83秒4-39秒1-12秒5のタイムに、松永昌師は思わず頬を緩める。「反応次第では仕掛けてくれと伝えていたが、最後まで何もしなかったってことは、それだけ動きが良かったんだろう」と、力強い口調で語った。
3歳春まではやや順調さを欠いたが、昨秋の
神戸新聞杯では
エピファネイアの2着。前走の
新潟大賞典でも首差2着と、晩成血統らしく着実に力をつけてきた。史上3人目の
JRA重賞150勝にあと「1」と王手をかけているベテランが、内国産種牡馬としては最多タイの4週連続
JRA重賞制覇を狙う
ハーツクライの産駒を、初タイトルへと導く。
提供:デイリースポーツ