公開調教を見るために札幌競馬場の新スタンドへ訪れた熱心なファンの視線を、真っ白な馬体の
スマートレイアーが釘付けにした。新コンビの池添を背にまずは角馬場で15分のウ
オーミングアップ。ダートへ移動すると、単走でソフトに追われた。しまい重点に5F73秒0-41秒2-12秒4をマーク。鞍上の姿勢は最後までブレることなく、楽な手応えでゴール板を通過した。
引き揚げてきた鞍上は「体がギリギリなので、あまりやり過ぎないように。この馬としては軽めだろうけど、息遣いやしまいの感触は悪くなかった」と内容に合格点を与える。レースではテン乗りになるが「乗り手の合図を待っているし、追ってからの反応も良かった。切れる感じがしますね」とVへのイメージを膨らませた。
放牧先から7日に函館へ入厩。実質2本の追い切りを消化し、25日に札幌へ移動した。入厩当初はカイ食いが落ちてしまったが、繊細な性格ゆえ、そこは陣営も計算済み。早めの北都への移動が奏功し、加藤助手は「徐々に食いは戻ってきた。落ち着きもあるので、あとは体さえ戻ってくれば」と上昇カーブに安どの表情を見せた。
主戦の
武豊が落馬負傷。
ピンチヒッターとはいえ、有力馬の騎乗依頼に池添も燃えている。「力は上だと思うし、しっかりと与えられた役割を果たしたい」。心機一転-。北の大地で前走の悪夢を払しょくし、再び存在感を示したいところだ。
提供:デイリースポーツ