現地時間3日、
アグネスワールド(
ジュライC-英G1)の父として知られるダンジグ
Danzig(牡29)が、繋養先の米・ケンタッキー州クレイボーン
ファームで老衰のため安楽死処分されていたことが分かった。
ダンジグは
父Northern Dancer、
母Pas de Nom(その父
Admiral's Voyage)という血統で、現役時代3戦3勝という成績を残し脚部不安のため81年引退。種牡馬入りすると、初年度産駒からチーフズクラウン
Chief's Crown(BCジュヴェ
ナイル-米G1)を輩出し、その後も
シャーディー((愛2000ギニー-愛G1)、ダンジグコネクション
Danzig Connection(
ベルモントS-米G1)、パインブラフ
Pine Bluff(
プリークネスS-米G1)、ルアー
Lure(
BCマイル-米G1・2回)、ウォーチャント
War Chant(
BCマイル-米G1)、ダンス
スマートリー Dance Smartly(カナダ三冠、BCディスタフ-米G1)、
グリーンデザート Green Desert(
ジュライC-英G1)、デイジュール
Dayjur(ス
プリントC-英G1)など世界各国で数々の活躍馬を送り出した。日本調教馬では、
ヤマニンパラダイスが阪神3歳牝馬S(GI)を、
アグネスワールドが
ジュライC(英G1)を制している。04年に繁殖能力が低下したため種牡馬を引退し、余生を過ごしていた。
後継種牡馬も多く、
アジュディケーティング(
アジュディミツオー-
東京大賞典)、
デインヒル(
ファインモーション-
秋華賞)、
グリーンデザート Green Desert(
シンコウフォレスト-
高松宮記念)、
ポリッシュプレジデント Polish Precedent(
ピルサドスキー-
ジャパンC)などがGI馬を送り出し、父系を伸ばしている。中でも
デインヒルの活躍はめざましく、本国・英国だけでなく、豪州、日本でもシャトルサイアーとして導入され、G1・7連勝の偉業を達成した
ロックオブジブラルタル Rock of Gibraltarや、昨年
エクリプスS(英G1)、
愛チャンピオンS(愛G1)を連勝した
オラトリオ Oratorio(牡4、愛・A.オブライエン厩舎)、ドバイデューティフリー(首G1)を制した
エルヴストロム
Elvstroem(牡6、豪・T.ヴァジル厩舎)など世界中で活躍馬を輩出している。
また、母の父としても、
ケンタッキーダービー(米G1)を制した
フサイチペガサス Fusaichi Pegasusや、00年にカナダクラシック2冠を達成し、現在は日本で種牡馬生活を送っている
スキャターザゴールドなどを輩出。日本でも
有馬記念連覇(GI)などGI・4勝を挙げた
グラスワンダー(
父Silver Hawk)、
ニシノフラワー(
父Majestic Light、
桜花賞-GI)、
シンボリインディ(
父A.P. Indy、
NHKマイルC-GI)、
ビリーヴ(
父サンデーサイレンス、
スプリンターズS-GI)、
スターリングローズ(
父アフリート、
JBCスプリント-交流GI)などを輩出している。
最後の産駒は昨年産まれた現1歳世代で、18頭が誕生している。