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重賞2勝のヤマニンアラバスタが死亡、星野師『本当に思い入れがある馬』

  • 2013年08月27日(火) 18時35分
 2005年の新潟記念(GIII・芝2000m)、府中牝馬S(GIII・芝1800m)に優勝したヤマニンアラバスタ(牝)が、北海道・新冠町の錦岡牧場で8月7日に亡くなっていたことがわかった。まだ12歳という若さだった。

「芦毛特有のメラノーマ(悪性黒色腫)が全身に転移していました。キングズベストの仔を受胎していたのですが、産道にも転移していて死産してしまいました。抗がん剤治療も行っていましたけれど、肝臓にも転移していたようです。ヤマニンアドーレ(牝3・父ダイワメジャー)という娘を残してくれましたので、それが救いですね」と、錦岡牧場代表の土井睦秋氏。

 現役時代に管理していた星野忍調教師は「繁殖に上がってわりとすぐにメラノーマにかかったんですよね。流産や死産を繰り返し、結局産駒はウチの厩舎にいるヤマニンアドーレ(牝3)の一頭だけです。飼い葉をなかなか食べてくれなくて苦労もしましたけど、開業して最初に重賞を勝たせてくれた上に、2つも重賞を勝ってくれましたから、本当に思い入れがある馬です」としんみりとしていた。

 アラバスタの一粒種・ヤマニンアドーレは、今週末、函館競馬場で未勝利戦への出走を目指している。ここで5着以内に入らなければ、次開催に行われる、いわゆる「スーパー未勝利」の出走権利を得ることができない。亡き母がかつて勝利した新潟記念の週に、アドーレは競走馬としての生き残りをかけて戦うことになる。(取材:佐々木祥恵)

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