今週は桜花賞。わたしの本命・ジョワドヴィーヴルについては競馬総合チャンネル(携帯版)の特集記事をご覧いただくとして、ここでは昨年の桜花賞馬・マルセリーナと弟のグランデッツァを取り上げます。

　マルセリーナは昨年12月の阪神C4着のあと、山元トレセンに放牧に出ていましたが、2月25日に栗東トレセンへ帰厩。今週の阪神牝馬Sを目標に調整を進められ、現在に至ります。体調はかなり上向いているようです。体がぷよぷよしていたころは、調教でも頭を上げてあまり走る気がないような素振りを見せていましたが、いまは全然違います。

　自分から前へ前へと気分よさそうに走っていますよ。今週の追い切りではタガノジンガロに圧勝しましたが、これでも「調子がいいからと、やりすぎてはいけない」(松田博師)として、やや抑えた内容。明けた5日木曜日は芝コースを軽く流して調整していました。

「なにがいちばんいいって、今のマルセリーナには余裕があるのがいい」と、松田博師は愛馬の状態のよさに目を細めていますよ。昨年の桜花賞を彷彿させる目の覚める末脚がまた見れるかもしれませんね。

　一方、来週の皐月賞を狙うグランデッツァですが、こちらはスプリングS快勝後もひじょうに順調に調整を進めています。前走は「イメージしていた中で一番いい競馬をしてくれた。状態に関しては申し分なかったし」と平田師。

「中3週。長めでやり過ぎない調整をしていこうと思っている。馬は落ち着いているし、力を出せれば結果はついてくると思う」

　今回の取材で、はじめて近くでグランデッツァを見せていただいたところ、実に大人しくて冷静な印象を受けました。姉のマルセリーナとはあまり顔も印象も似ていないかな。母・マルバイユと姉・マルセリーナがマイルで良積を残していることもあり、この母系には距離の壁が囁かれます。しかし、平田師はあまり心配していないようです。

「マルセリーナとはまったくタイプが違う。ステイヤーズではないと思うけど、2400くらいまでなら問題ないと思いますよ」

　開業2年目にベッラレイアで牝馬クラシックにチャレンジした平田師。今回は牡馬でのチャレンジとなります。

「みんなクラシックを目標にしてこの仕事をやっているから。憧れの牡馬のクラシック、とくにダービーに有力馬を駒に進められるということはすごく幸せだと思っています。このまま順調に皐月賞、ダービーに挑戦していきたいですね」