●エルミラドール(牝 栗東・笹田和秀 父ジャングルポケット、母アドマイヤサンデー)
　全姉トールポピー(08年オークス-GI、07年阪神JF-GI)、アヴェンチュラ(11年秋華賞-GI)、全兄フサイチホウオー(重賞3勝)が漏れなく走っている黄金のニックス(ひとつ上の全姉は未出走)。「ジャングルポケット×サンデーサイレンス」は相性がよく、上記のきょうだいのほかにジャガーメイル、アプリコットフィズ、トーセンキャプテン、ダイワファルコンといった活躍馬が出ている。Hornbeam≒Sunset 4×5を持つ名配合だけに再現性は高いだろう。

●スイートメドゥーサ(牝 栗東・松元茂樹 父アグネスタキオン、母ローブデコルテ)
　母ローブデコルテはオークス馬。「アグネスタキオン×Cozzene」はローズS(GII)をレコード勝ちしたブロードストリートと同じ組み合わせ。母方の奥に入るCreme dela Cremeはサンデー系との相性が良く、GIを3勝したデュランダルや三冠牝馬スティルインラブがこの血を持っている。切れ味を感じさせる芝向きの中距離配合で、母がオークス馬なので2400mも問題ない。母を超える可能性も十分ある。

●アドマイヤキンカク(牡 栗東・友道康夫 父ディープインパクト、母ソニックグルーヴ)
　年度代表馬に輝いた女傑エアグルーヴの孫で、アドマイヤグルーヴやルーラーシップの甥にあたる良血。母はつなぎが立っているという馬体上の欠点があり、全姉サトノユリア(現4戦1勝)もそのあたりに若干懸念のあった馬だが、本馬は大丈夫とのこと。ならばこの血統本来の高いポテンシャルを期待していいだろう。「ディープインパクト×フレンチデピュティ」はボレアスとマウントシャスタの兄弟やエネアドなどと同じ。早めのデビューが予定されているが、決して速攻タイプではなく、来春のクラシックを狙える大物感がある。

●ドラゴンレジェンド(牡 美浦・久保田貴士 父ステイゴールド、母レーゲンボーゲン)
　半姉アニメイトバイオ(父ゼンノロブロイ)はローズS(GII)を勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)でも2着となった実力馬。もう1頭の半姉ホーマンフリップ(父フジキセキ)はファンタジーS(GIII)2着馬。「ステイゴールド×フレンチデピュティ」はこれまでセイカプリコーン1頭しかデビューしていないが、同馬はOP入りを果たしているので相性は悪くないだろう。父の代表産駒オルフェーヴル、ドリームジャーニーと同じくノーザンテーストクロスを持っている点も好ましい。姉2頭が2歳戦から頭角を現したように本馬も仕上がりは早く、すでに4月から坂路で乗り込まれ、6月デビューを目指している。重賞戦線で活躍できそうだ。

●ハッピードライブ(牝 美浦・鹿戸雄一 父フジキセキ、母カツラドライバー)
　全姉エフティマイア(父フジキセキ)は新潟2歳S(GIII)を勝ったほか、桜花賞(GI)とオークス(GI)でも2着に食い込んだ活躍馬。全兄エースドライバーは気性面がネックとなり出世を妨げている(去勢されて現在6戦未勝利)。エフティマイアもうるさいところのある馬だったので、本馬もそのあたりがポイントとなる。気性面のコントロールが可能で、勝負根性というポジティヴな方向に向いてくれれば出世が期待できる。すでに坂路で乗り込まれているのでローカルの早い時期に下ろせるものと思われる。