先週の北九州記念でシゲルスダチが2着に好走しました！このコーナーでたびたび取り上げているだけにわたしも感激ひとしお。NHKマイルCでの転倒が精神面に悪影響を及ぼす可能性は否定できなかったのですが、北九州記念で馬群を中央から割って出た様子からもトラウマはなさそうですね。前々走、新潟のNST賞では直線の長いコースにもかかわらずかなり前で粘るなど、かなり勝負根性が座ってきたようにも思えます。

「最近、だいぶお兄ちゃんになったんですよ」

　と担当の鈴木厩務員は笑顔を見せます。自己主張の強さは相変わらずですが、やや無邪気すぎる点がなくなってきたように見えるのです。すぐ隣の馬房に入ってきた同じシゲル軍団の2歳馬・シゲルサジタリアスと比較しても、ちゃんと“競走馬としての自覚”のようなものをスダチなりに持ってきているように感じます。それがちゃんと結果に結びついているのでしょう。

　そうそう、実は火曜日の朝。上前歯の中央から右へ2番目の歯が抜けました。少し前からグラグラしていたそうで、ちょうどわたしが見に行ったとき、口から血を出し始めました。

「これは抜けますね…」

　しばらくすると、芦毛のスダチの口元が鮮血の赤で染まりだし…、浮き出た歯がポロッと取れたのです。スダチは鈴木さんの体に顔をぴったりつけながら、やや大人しく体の変調を受け止めていましたよ。

　こうやって、シゲルスダチはまたひとつ大人になっていくのであります。

　18日、シゲルスダチの馬房の並びに新顔が入ってきました。カレンチャンの妹にあたるプランタンビジューです。父はダイワメジャー。シルポートを担当する松尾心調教助手が持ち乗りで手掛けています。「すごく雰囲気がいいですね。新しい環境にもさほど戸惑うことなく、順調です。乗っていて、いい背中をしているな、と感じます。スピードもありそうですが、もう少し距離がのびてもよさそう」(松尾助手)とのこと。22日からゲート練習を開始しています。

　さぁ、今週は新潟2歳S。以前、このコラムでもとりあげたカラフルブラッサム、出陣です。先週は併せ馬で遅れましたが、これは位置関係等によるものとのこと。

「先週も今週もスイートドーナッツとの併せ馬でした。先週は、たまたま上がり11秒7出ているように(CWコース、83.0-67.0-52.2-37.6-11.7)ひじょうに軽いバネのある走りでこの時計を出しました。遅れは新馬戦を見てのとおり、そんなにガリガリ行くタイプではないのと併せた位置の影響なので問題ないですよ。ちなみに、今週は時計の出やすい開門時に走ってCWコース、80.1-65.9-51.9-38.0-12.2という内容。今度はきっちり馬体を併せて走れました。馬なりですごく余裕がありましたし、調子はいいですね」と担当の久保田助手。とにかく先週も今週も終いがしっかり伸びているというのはすごくいい材料。カイバ食いもひじょうによく、毛ヅヤもピカピカ。どんな競馬をしてくれるのか、とても楽しみです。