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ツボを持つマイナー血統が楽しめる福島芝

  • 2012年11月02日(金) 12時00分
 菊花賞に強いダンスインザダークと同配合の弟(全弟)トーセンダンス産駒のユウキソルジャーが穴を演出したのは記憶に新しいですが、似たようなシステムで穴を連発しているのが、今年の福島芝です。

 今年の福島芝にて、5人気以下の人気薄で馬券になった馬を最も出しているのは、トーセンダンスの産駒です。たったの10回の出走機会で、のべ5頭が馬券に。複勝回収率、単勝回収共に200%を超えるハイアベレージを記録しています。

 そして、菊花賞同様、トーセンダンスが走るならば、ダンスインザダークも走ります。ダンスインザダークも、今年の福島芝での5人気以下ランキングは5位タイ。

 6月26日の福島芝は人気薄のトーセンダンスが複数馬券になりましたが、翌日の福島芝ではダンスインザダーク産駒のメロークーミスが単勝15.9倍の7人気で勝利しました。

 ダンスインザダーク、トーセンダンスはサンデーサイレンス×ニジンスキー系の配合馬ですが、同系配合の種牡馬も福島芝では総じて相性が良く、スペシャルウィーク、ロイヤルタッチ、メジロベイリーも今年の福島芝では高い期待値を示しています。

 同じような理屈で、福島芝1200mでは、父がサンデー系で母系にノーザンテーストを持つ種牡馬、特に現役時代に芝1200mGIで実績を残した種牡馬が、揃って優秀な期待値を出しました。

 アドマイヤマックス、デュランダル、オレハマッテルゼはいずれも福島芝1200mで穴を演出。ダイワメジャー産駒も父サンデー×母父ノーザンテーストの配合馬ため、複数の穴を出し、高い期待値を記録します。

 また、キングマンボ系も福島芝1200mに相性がよく、キングカメハメハのみならず、アルカセットさらにはアメリカンボスも穴を出したのです。

 45万馬券になった、4月28日の福島芝1200mも父キングマンボ系が1、3着。出走馬は2頭のみでした。

 特殊な条件、あまり高くないレベルで混戦のレースは、マイナーだけれども独特のツボを持った種牡馬が立て続けに穴を連発します。

 福島芝では、特定の法則性を持ったマイナー種牡馬が穴を連発しやすいのも、福島競馬場は主要コースとは一線を画した特性を持つからです。

 昨年の秋、冬は福島芝を楽しむことができませんでしたが、今年は福島芝でマイナーな血統を存分に堪能することができるのは有難いことです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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