昨年のマイルCSは「父も母父もサンデー系ではない馬」が1−3着を独占。
サンデー系の持ち味である「芝中距離での伸び」が要求されづらい適性のレースだったことはもちろん大きな原因のひとつでしょう。
しかし、それ以前に、サンデーの血に対して「絶対能力では対抗できる血」を持った馬が複数出走していたことも、非サンデー軍団が上位を独占できた大きな要因です。
そして、今年のマイルCSは「新しいカード」を持った馬が複数エントリーしています。
アイムユアーズと
レオアクティブは「父も母父もサンデーではないけれども、サンデーの血を持つ馬」です。アイムユアーズは母母父がサンデーサイレンス。レオアクティブは父の母父がサンデーサイレンス。いずれも「サンデーのひ孫」にあたります。
サンデーのひ孫は、父サンデー系や母父サンデーの馬に比べれば、サンデーの影響は当然薄くなります。したがってサンデー系独特の「適性」も薄くなります。
ただしサンデーの血を持っている以上、日本の芝全般で要求される「絶対能力」は、しっかりと持った馬は出ます。
よって「父サンデー系や母父サンデーが走りづらいレース」では「サンデーのひ孫」の好走期待値は大きく上昇することにもなるわけです。
先週の京王杯2歳Sも、勝ち馬の
エーシントップはマル外馬でサンデーの血を持たない馬。父はマイルCSを連覇したストームバード系です。
2着の
ラブリーデイ、3着の
カオスモスは父はサンデー系ではなく、母父もサンデーではない馬。しかしサンデーの血は持っている「サンデーのひ孫」。サンデーの血を持たない馬と、サンデーの「ひ孫」が上位を独占しました。
そういえば、レオアクティブで思い出しましたが、同馬は昨年の京王杯2歳Sの勝ち馬。当時の2着馬
サドンストームはサンデーの血を持たない馬。京王杯2歳Sは2年連続でサンデーの血を持たない馬とサンデーのひ孫が1、2着したことになります。
父サンデー系、母父サンデーとは、また違った特色を持つ「サンデーのひ孫」に今後も注目です。
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