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底力十分、ファレノプシスの息子クールオープニング

  • 2013年05月01日(水) 12時00分
【2歳】
●イスラボニータ(牡 美浦・栗田博憲 父フジキセキ、母イスラコジーン)
 母イスラコジーンはミセスリヴィアS(米G2・芝8.5f)2着、ハニムーンH(米G2・芝9f))3着などの成績を残した。父フジキセキはCrafty Prospectorと相性がよく、この組み合わせからケアレスウィスパー(07年関東オークス-GII・2着)、ニューベリー(06年京都金杯-GIII・2着)などの活躍馬を出している。2代母が硬めの配合なので、母の父に瞬発力のあるCozzeneが入るのはバランス的に好感が持てる。芝向きのマイラー。

●クールオープニング(牡 栗東・橋口弘次郎 父マンハッタンカフェ、母ファレノプシス)
 母ファレノプシスは四冠馬ナリタブライアンとほとんど血統構成が同じという良血馬で、現役時代に桜花賞(GI)、秋華賞(GI)、エリザベス女王杯(GI)などを制した。繁殖牝馬としてはラナンキュラス(10年フィリーズレビュー-GII・2着)、アディアフォーン(08年ファンタジーS-GIII・3着)などを出している。ファレノプシスの半弟には毎日杯(GIII)を勝ったキズナがおり、依然として活力旺盛なファミリーだ。本馬は「マンハッタンカフェ×ブライアンズタイム×Storm Cat」という組み合わせなのでトレンドハンター(11年フラワーC-GIII、11年桜花賞-GI・3着)と同じ。底力十分の配合なのでハマれば楽しみ。すでに栗東に入厩して坂路に入っている。

●コウエイタケル(牡 栗東・山内研二 父ステイゴールド、母ケイアイエリザベス)
 ダートでOPクラスに出世しているセイカプリコーンの全弟。「ステイゴールド×フレンチデピュティ」は過去3頭がデビューし、いずれも勝ち上がっている。2代母の父には父と相性のいいNijinsky系が入る。兄セイカプリコーンは芝向きのスピードがなかったためダートに転じたが、決して芝をこなせない配合ではない。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

●ボウキョウノネン(牡 美浦・伊藤圭三 父ヨハネスブルグ、母シキノイロドリ)
 母シキノイロドリはアフリートとNijinskyのニックスを持っている。このパターンからは過去にプリモディーネ(99年桜花賞-GI)、プリエミネンス(ダート重賞8勝)、ビッグウルフ(03年ジャパンダートダービー-GI)をはじめ多数の活躍馬が誕生しているので注目したい。さらに、近親にスズカマンボ(05年天皇賞・春-GI)がおり、Rainbow Quest、Key to the Mintといった底力あふれる血が入っているので、父ヨハネスブルグの軽さとバランスが取れている。Storm Bird≒Nijinsky 4×4もいい。POG向きで仕上がりが早いので楽しめそうだ。

●ユニコーンバローズ(牡 栗東・武田博 父マンハッタンカフェ、母カーメリタ)
 母カーメリタはブラックホーク(01年安田記念-GI、99年スプリンターズS-GI)、ピンクカメオ(07年NHKマイルC-GI)、カウアイレーン(10年クイーンS-GIII・3着)のきょうだいにあたる良血。半兄ウインプレミアム(父Cozzene)はダート短距離を中心に準OPまで出世した。本馬の父マンハッタンカフェは基本的にMr.ProspectorとNorthern Dancerを併せ持つ繁殖牝馬と相性がよく、母方にSilver Hawkが入るパターンはエーシンミズーリ(現OP)と同じ。芝向きの中距離タイプとして大成しそうだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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