「(南関東でも)重賞を取らなきゃいけない仔」
中央時代は栗東の西浦勝一厩舎に所属していたケイアイレオーネ。兵庫ジュニアグランプリとシリウスSを優勝した2つの重賞ウイナーで、ジャパンダートダービーにも参戦して3着でした。
厩舎にいるときのケイアイレオーネ
昨年夏から大井競馬の佐宗応和厩舎の一員となり、鳴り物入りで南関東へ移籍。佐宗厩舎は千葉県印西市にある分場・小林牧場に厩舎を構えていて、自然豊かな環境の中でトレーニングを積んでいます。私も月に数回おじゃましていますが、都内から行くと、短期のリフレッシュ放牧に出たようで、とても心が落ち着きます。桜の名所としても非常に有名な場所。
カメラを向けると、いつもチャーミングな表情に変身(笑)
移籍後のケイアイレオーネは力があるところは十分に見せながらも、チグハグなレースが続いてしまい、涙を呑んできました。しかし、前走の大井記念トライアルレースの準重賞・ブリリアントカップ(大井・2000m)は、これまでの鬱憤を晴らすかのような強さを見せつけました。自身にとってもシリウスS以来となる2年半ぶりの勝利。
前走の様子、2着馬に9馬身差をつける圧勝
レースは先手を取っていきながらも終始マークされる形になりましたが、最後の直線では楽な手応えで後続を突き放していき、2着のムサシキングオーに9馬身差。ムサシキングオーは重賞を勝っている馬で、ここ最近は充実期に入っていて高いレベルで走っています。そんな実力馬に9馬身差とは……。ケイアイレオーネが自分の走りができれば、これほどまでに強いのかと正直驚きました。
これがケイアイレオーネの強さ……。なお、ゴール板はトゥインクルレース30周年仕様
コンビを組むのは、TCKとネット競馬のトゥインクルレース30周年スペシャル企画のキャンペーンボーイに就任している的場文男騎手です。「このくらい走れる馬だからね。(南関東でも)重賞を取らなきゃいけない仔だよ。取らせないと」と、レース後の的場騎手はすでに次に向けて燃えていました。
今回は18日(水)に実施される
大井記念(大井・2000m)に出走します。ケイアイレオーネが優勝した場合は待望の南関東での重賞初勝利で、騎乗する的場騎手にとっては自身が持つ最高齢重賞勝利(59歳6か月23日)を更新することになります(今年3月30日に実施されたクラウンカップで、ハンナリトの仔ガーニーフラップを勝利に導いたばかり)。
「すごく順調にきて、前走と同じくらいの状態で出走させられそうです。ゲートを普通に出て自分の競馬に徹すれば、自ずと結果はついてくると思って送り出したいです。実力はすばらしいものがありますから」(佐宗調教師)。
ケイアイレオーネの走りと的場騎手の手綱さばきに注目したいと思います。
なお、この同じ開催には、17日(火)に
ゆりかもめオープン(大井・1200m)が実施されます。枠順を見て頂ければおわかりになる通り、中央の卒業生たちがズラリと勢ぞろい。
京王杯2歳Sの勝ち馬カラダレジェンドが、美浦の尾形和幸厩舎から大井の荒山勝徳厩舎<小林>に仲間入りをして初戦を迎えます。
ゴロンゴロンとチップまみれになって、もりもりとお食事中
普段はケイアイレオーネと一緒で、小林牧場で調教を積んでいる馬。カラダレジェンド自身は大井競馬場での走りは初めてになります。まず初戦なので走ってみないとわからない部分も多いでしょうが、地方のダートにも適応して、今後につながる走りをして欲しいです。
次回は5月30日(月)にお会いしましょう!