森騎手も絶賛のトーセンセラヴィ
南関東地方競馬も夏競馬真っ只中、大井、川崎、船橋、浦和ともに、夏ならではのイベントも多く、盛り上がっておりますよ!現在、大井競馬場、川崎競馬場、船橋競馬場はナイター競馬を堪能でき、昼間の競馬を楽しめるのは浦和競馬場です。
さて、南関東に非常に楽しみな牝馬が登場しました。美浦の加藤征弘厩舎に所属していたトーセンセラヴィ。父がディープインパクト、母は中央から南関東へ移籍した後も大活躍した女傑トーセンジョウオーという血統の5歳牝馬。中央時代は2勝(中央、笠松遠征で1勝ずつ)し、ダート戦を中心に走ってきた馬です。
南関東リーディング・浦和の小久保智厩舎の一員になったのは昨年末で、移籍後は9戦8勝2着1回という成績を収めています。
7月27日に行われた準重賞スパーキングサマーチャレンジ(川崎1600m)は、コンビを組む全国リーディングの森泰斗騎手を背に、道中は3番手を追走していくと早め先頭に立ち、最後は赤岡修次騎手騎乗のノーキディングとの叩き合いを制しました。これで6連勝!!!
スパーキングサマーチャレンジのトーセンセラヴィ(外)ゴール前。
「どこからでも競馬ができて展開の注文もつかない馬です。追い出してからすごく沈みこんで、ここまでかなと思っても、またもうひとつギアがあるんです。重賞も射程圏内で、本当に楽しみですね」と森騎手も絶賛。
担当の木村孝行厩務員は1991年アラブダービーを優勝したジコウフジを育てたことでも知られているベテランです。今はリアライズリンクスを手掛けていて、先日のサンタアニタトロフィーでは的場文男騎手とのコンビで優勝したばかりです。
トーセンセラヴィと木村厩務員。
トーセンセラヴィの普段の様子を聞いてみると、「大人しくてカイバ食いもいいし、扱いやすい馬だね。来たときからモノが違うなって思ったし、能力は高い。このまま順調にいって、重賞を取らせてあげたいね」(木村厩務員)。
レースから数日後のトーセンセラヴィ。
これからは、11月3日に行われるJBCレディスクラシック(川崎1600m)に向けてのローテーションを考えていくそうですよ。
テムジンは「重賞でやれる馬」
一方、同じ小久保厩舎に所属しているテムジン。美浦の田島俊明厩舎の卒業生で中央時代は4勝を挙げ、南関東に来てからも活躍していることは以前お伝えしました。
先日行われたサンタアニタトロフィーで重賞初挑戦をし、同厩のリアライズリンクスに惜しくも敗れて2着。
サンタアニタトロフィーのテムジン。鞍上の笹川翼騎手は、9月からフランスへ武者修行に。
コンビを組む笹川翼騎手は、「ほぼ予定通りの競馬はできました。ただ、マイルくらいなら掛かるくらいの馬なんですが、いつもより道中のハミの取り方がもう少しだったように思います。それでも最後の伸び脚はさすがでした。重賞でやれる馬です」とのこと。
サンタアニタトロフィーのゴール前、テムジンは外。優勝は的場文男騎手のリアライズリンクス。
小久保調教師のお話しでは、この後は夏場の疲れを取るために、涼しくなるまで福島県のテンコー・トレーニングセンターで調整をしたいということでした。
テムジンの厩舎での様子。
テムジンもトーセンセラヴィと一緒でお父さんがディープインパクト。私の記憶違いでなければ、南関東に所属しているディープインパクト産駒の重賞勝ちはまだないので(そもそもの入厩数が少ないので)、この2頭がもっとも近い所にいると思われます。