【栗東】
◆ジュンテオドーラ(牝、父ディープインパクト、母アートプリンセス、栗東・友道康夫厩舎)
半兄に新馬、プラタナス賞を連勝したタップザット(父Tapit)がいる血統で、本馬は2015年セレクトセール1歳にて、6000万円(税抜)で落札されている。ダートで活躍した兄がいるだけに、芝での適性について気になるところだが「年明けまでは繋ぎが立ってダートっぽい感じだったけど、成長と共に繋ぎも柔らかくなって、芝でやれそうな感じ」と友道康夫調教師。
8月25日にノーザンファーム天栄から栗東へ入厩。9月8日のDPでは先週デビューしたタピゾー相手に遅れてしまったが、レースでも騎乗予定のC.ルメール騎手が跨った9月14日のDP追い切りではアドマイヤイバマを追走して同入。動きも時計も良くなっており、走れる状態が整ってきた。デビュー戦は9月24日(土)阪神芝1600m(牝)を予定している。
◆エアウィンザー(牡、父キングカメハメハ、母エアメサイア、栗東・角居勝彦厩舎)
母は現役時代に2005年秋華賞を優勝しており、全兄エアスピネルは新馬、デイリー杯2歳Sを連勝している。本馬は7月14日にゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されて、9月に栗東へ帰厩している。
9月14日にレースでも騎乗予定の武豊騎手が跨って、エルプシャフトに先行する併せ馬。前半ゆったり、ラスト1Fでしっかりという瞬発力重視の追い切りだったこともあり、古馬に見劣る動きだったが、時計自体は悪くない。帰厩してからの追い切り本数がさほど多くないので、中身の問題もあるだろうが、良血だけにセンスで走る可能性も十分にある。デビュー予定の9月25日(日)阪神芝1800mは兄も神戸新聞杯に出走予定だけに、注目度も高くなりそう。
◆オトチャン(牝、父ハーツクライ、母シャペロンルージュ、栗東・音無秀孝厩舎)
母は現役時代に芝短距離で4勝を挙げており、半姉にはダート短距離で2勝したリアルモード(父ゼンノロブロイ)がいる血統。本馬は8月13日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。8月24日にはゲート試験に合格しており、ここまで順調にデビュー過程を踏んでいる。
9月1日の坂路追い切りでは一杯に追われて、4F55.6秒と時計も動きも物足りなさを感じる内容だったが、9月14日の坂路追い切りではレースで騎乗を予定している四位洋文騎手が跨って、併せ馬を追走先着。4F53.6秒、1F12.3秒と動きは確実に良化を辿っている。デビュー戦は9月24日(土)阪神芝1600m(牝)を予定している。
◆プルメリアミコ(牝、父ケイムホーム、母ミコノス、栗東・鈴木孝志厩舎)
同厩舎で管理されている半姉オルノス(父ゴールドアリュール)は新潟ダート1200mで未勝利勝ち。母系には2012年函館2歳Sを勝ったストークアンドレイがいる血統。
8月24日のゲート試験ではダッシュ力のあるところを見せていたが、8月31日の坂路追い切りや9月7日のCW追い切りでは目立った時計を出しているわけではない。ただ、CWでの併せ馬にしても動きに余裕があって、新馬とは思えないスムーズさがある。9月16日の坂路での併せ馬も相手の新馬をぶっちぎっての先着。これも時計が4F55.0秒と地味なので、目立ってこないが、動き自体は最後まで力強く走れており、軽く水準レベルを超えている。9月24日(土)阪神ダート1400mのデビュー戦が楽しみ。なお、鞍上は和田竜二騎手が予定されている。
【美浦】
◆キャナルストリート(牝、父マンハッタンカフェ、母フィラストリート、美浦・大竹正博厩舎)
8歳上の異父姉ブロードストリートはローズSの勝ち馬。秋華賞でも2着に好走するなど牝馬の重賞戦線で活躍した。その他にも現5歳のドラゴンストリートや現4歳のロイヤルストリートなど兄姉はコンスタントに走っている。先週の追い切りはウッドチップコースで長めから時計を出し、年長馬を相手にキビキビとした動きを見せた。
「いい動きをしますね。トモに丸みがあるし、女の子らしい体つき。すごく体の使い方がいいし、キレと持久力の両方を兼ね備えているように感じます」と大竹正博調教師。当初は次開催の東京を考えていたというが、「最初の追い切りから楽な感じで動けていたし、やり出したら考えていたよりも早く仕上がりそうだったので中山に切り替えました」と予定を繰り上げてきた。今のところは9月25日(日)、中山の芝2000mを視野に入れている。
◆ファンヴィー(牡、父フレンチデピュティ、母クラックコード、美浦・黒岩陽一厩舎)
ダンスインザダーク産駒の母は通算1勝。兄姉はコンスタントに勝ち上がっている。伯母が阪神JF2着のシークレットコード。叔母にはフローラS2着のパールコードがいる。
「500キロを超す大型馬ですが、仕上がり自体は順調です。ストライドが大きな走りをするし、どちらかと言うとパワー型ですね」と黒岩陽一調教師。9月25日(日)、中山のダート1200mを内田博幸騎手で予定している。
◆フェールデクール(牡、父ダノンシャンティ、母モンプティクール、美浦・高柳瑞樹厩舎)
クロフネ産駒の母は新馬勝ちを含め、通算3勝。伯母にオークストライアルの4歳牝馬特別を勝ち、本番のオークスでも3着に好走したリトルオードリーがいる。先週の追い切りは古馬と併せ、しっかりと動けていた。
「ゲート試験に合格後は牧場で乗り込んできました。現3歳の姉(ブランシェクール)より、体質的にしっかりとしています。気持ちの面も前向きだし、いいところがありそうですね」と高柳瑞樹調教師。9月24日(土)、中山の芝1600mを柴山雄一騎手で予定している。
◆ベストリゾート(牡、父ハービンジャー、母ガラディナー、美浦・木村哲也厩舎)
サンデーサイレンス産駒の母は通算2勝。叔父に関屋記念2着、阪神C3着など重賞戦線で活躍したリザーブカードがいる。昨年のセレクトセールに上場され、3100万円(税抜)で落札された。
「だいぶ実が入り、ひと追い毎に良くなってきています。いかにもハービンジャー産駒らしい感じで長く脚を使いそうなタイプ。のんびりとした性格だし、長めの距離が合いそうです」と木村哲也調教師。9月25日(日)、中山の芝2000mを予定している。