▲昨年の有馬記念の1週前追い切りを行うシュヴァルグランの様子、今週は“調教”の質問(撮影:井内利彰)
動く動かないを時計だけで判断するのは間違い
Q. 調教ではまったく動かないのに、レースで急変したように走る馬がいると思います。そういう馬は、調教ではどのような感じなのですか? また、騎手はレースで変化を感じることができるのでしょうか? 福永騎手は、シュヴァルグランでその経験があると思いますが、そういった馬は精神的なものが影響しているのでしょうか? 調教では動かないのに競馬にいくと変わる馬は、そう多くはないものの、実際に存在する。ただ、「調教で動かない“割には”走る」という馬がほとんどで、自分の印象では圧倒的に条件馬が多いように思う。
そんななかで、シュヴァルグランは特例といえるかもしれないが、そうはいってもCWで6ハロン80秒台前半の時計は出る。本当に動かない馬はシュヴァルグランの比ではなく、オープン馬に限ればそこまで動かない馬はほとんどいない。
オープン馬のなかにも、一貫して調教の動きが目立たない、あるいは時計が出にくい馬もいるが、そういう馬は、おそらくウッドチップコースが合っていないのではないかと思われる。きっと芝でやればより動くはずだが、ウッドチップで動かないからといって毎回芝で追い切っていたら、脚元に負担が掛かるので現実的ではない。