▲勝ち馬ゴールドドリームの印象、自身が乗れなかったカフジテイクのレースぶりとは(撮影:下野雄規)
自分が狙っていたように、津村ももう一列前で競馬をしたかったはず
きさらぎ賞での落馬から約2週間。今回も、一昨年のケガからお世話になっている下鴨病院に通い、日々リハビリを続けている。ここ2、3日で腫れも引き、同時に痛みも劇的に解消。思った以上に回復が早く、ある程度復帰の見通しも立ってきたが、損傷箇所が靭帯だけにそこは主治医も慎重で、現在はその主治医のゴーサインを待っている段階だ。ここまできたら、あともう少し。おそらく近日中にははっきりとしたご報告ができると思う。
先週のフェブラリーSは、4歳馬のゴールドドリームが勝利。ミルコにとってプラン通りだったのか、あるいは閃きだったのかはわからないが、3コーナー手前の時点ですでに外に誘導し、そこから一度も詰まることなく、最後まで実にスムーズな競馬だった。2枠3番からのスタートであれば内に進路を取るケースが多いが、早めに外目を確保したミルコの誘導には迷いがないように見えた。
もともと外目を伸び伸びと走らせるのがとても上手なジョッキー。彼の真骨頂ともいえる競馬だったと思う。
▲「ミルコは外目を伸び伸びと走らせるのがとても上手」(撮影:下野雄規)
▲武蔵野Sでの初コンビから3戦目でダートの頂点へ(撮影:下野雄規)
ミルコの好騎乗もさることながら、結果的に、今年のメンバーではゴールドドリームの能力が一枚上だったようにも映った。なぜなら、先頭に立ってから物見をして、ミスステップを踏んでいたから。ミスステップをしながらGIを勝った馬は記憶になく、逆にいえば、それだけゴールドドリームに余裕があったということ。
内からベストウォーリアがきたことで、最後にもうひと伸びできたが、そういった気性面の幼さを出さなければ、おそらくもっと離して勝っていただろう。そのあたり、キャリアとともに改善されていけば、もっともっと強くなる可能性を秘めた馬であることは間違いない。