▲渡英直前の川田騎手を空港で直撃!遠征の目的や、まさかのトラブルについても明かしてくれました
今月2日「川田将雅騎手、14日〜25日までイギリス遠征へ」と発表されました。netkeibaでは出発前、遠征中、帰国後にそれぞれコラムをお届けする予定です。まずは第1弾として、出発直前の川田騎手を空港で直撃。今回の遠征の経緯や目的などを伺ったのですが…そこで明らかになったのは、数々の意外な事実。遠征地の変更、まさかのトラブル、小林調教師の協力…。不測の事態に臨機応変に立ち回り、いざ世界へと旅立つ川田騎手の心境に迫ります。(取材・文:不破由妃子)
競馬に乗れなくても勉強できることは多々あると思います
──川田さん、空港まで押しかけてすみません! 今日(14日)から約10日間のイギリス遠征が発表されましたが、出発前にいろいろとトラブルがあったようで…。
川田 そうなんですよ。イギリスで騎乗するにはビザを持ってくるようにと、2週間前にBHA(英国競馬統括機構)から言われまして。これまで、短期でビザを用意して行ったという話は聞いたことがなくて、JRAをはじめ、いろいろな方が手を尽くしてくれたんですが、そこの問題がどうにもならず…。日本の馬に乗りに行くわけじゃないですし、日本のオーナーの馬でもないから、今回の遠征の形ではどうしてもビザが必要だと。要するに、出馬投票の際、ジョッキーが僕では登録できないんですよね。そもそも、ビザを取得するのに8週間かかるみたいなんですが、今回の遠征が決まったのが1カ月前ですから、ビザに関してはその時点ですでに間に合わなかったんですけどね。
──では、イギリスでは騎乗できない?
川田 はい、レースには乗れません(苦笑)。とりあえず、明日は終日ニューマーケットで過ごしますが、明後日にはフランスに飛んで、クレールフォンテーヌで競馬に乗ります。ありがたい話ですが、フランスの小林先生が馬を用意してくださったんです。だから、当初の予定とはだいぶ変わりますが、そのまま23日までフランスにいて、その後、イギリスに戻り、当初の便で帰国する予定です。
──もうひとつ、海外用の馬具などを詰めたバッグがなくなってしまったとか。
川田 イギリス遠征用の荷物を2つ、自宅から東京のホテルに宅急便で送ったんですが、両方とも宅配会社が行方不明にしまして…。もう、あり得ない(笑)。 昨日(13日)は新潟で騎乗だったので、その馬具たちを詰め直して、それでなんとか競馬には乗れるんですけどね。でも、海外用のプロテクターとステッキは、なくなってしまった荷物に入っているので、向こうで急きょ調達しなければいけなくなって。