オークス(GI・7着)後に骨折が判明し、夏場は休養していた
ココロノアイ(牝3・美浦・
尾関知人)。ぶっつけで
秋華賞に向かう同馬について、管理する
尾関知人調教師の共同記者会見が行われた。
(春のクラシックについて)
「
桜花賞は展開的に難しかったですね。
オークスは道中も折り合いがついて、最後はどれだけ伸びてくれるのかなと思ったところで、最後はあれっという感じでした。もちろんそんなに負けてはいないですし、頑張ってはくれたのですけど…。ただその後に骨折が判明して、それが原因だったのかなという感じですね
(不完全燃焼という思いも?)
「このような馬に携わることができましたし、大きいところを1つでも取りたいという思いで我々スタッフはやってきましたが、結果としては残念でした」
(ここまでの調整過程は?)
「骨折に関しては手術をして、無事に回復しました。
JRAの常磐支所(いわきの温泉)でリハビリを行って、乗れるところまで来た時点で帰厩しました。レースに合わせるというより馬に合わせて、(
秋華賞に)間に合えばという感じで徐々に負荷をかけて順調にここまで来ました」
(1週前追い切りについて)
「1週前、2週前はウッドチップコースの正面から入る形で長めからの追い切りでした。2週前はもう少し長めから負荷をかけたかったのですが、折り合いがついた分、行かせきれなくて時計的には実質半マイルからになってしまいました。なので先週は6ハロンから時計になるくらいのつもりでやりました。あまりに引っ掛かってしまえば最後は無理せずに、折り合いがつけば最後は強めにという感じでやりました。伸ばしていっても折り合いがついて、最後もしっかりやれましたので、良い追い切りだったかなと思います」
(最終追い切りについて)
「輸送もありますし、先週はそのような追い切りができましたから、今週は折り合いを気にして馬と喧嘩をするよりも、気持ち良く走れるようにということで、向正面から入って短めの追い切りにしました。あとは終い少し反応を見る程度で伸ばすという指示でしたが、だいたいイメージ通りに乗ってくれました。この馬らしい走りをしていましたし、良い動きだったと思います。ただ短めの追い切りでしたし、直線このくらい動けて格好良く見えるのは当たり前なので、そのあたりは皆さんの判断にお任せします」
(ひと夏を越しての成長は?)
「正直馬体に成長があったかというと、大きさ的にはないかなと思います。骨折して手術をしましたので、もっと細くなったところからの再スタートになりました。やむを得ない面もあるのですが、帰厩してからは本当に飼い葉を良く食べていて、春よりも食欲は良いですね。あと常磐支所でプールや
ウォータートレッドミルを経験してきましたので、少しずつ精神的な成長が見られているのかなと思います」
(
トライアルを挟まずの本番になるが?)
「当初の骨折時の診断では、
トライアルも間に合いそうという話もありました。ただ実際骨折した箇所だけではなく、全体の疲れもありましたから、時間を長めにみた方が良いなということと、乗り込みさえできれば休み明けでもしっかり力を出せるタイプの馬なので、そういう意味で基本的に
秋華賞だけを考えました。間に合えば出られれば良いし、難しいようであれば次に目標を考えれば良いかなという形で調整してきました」
(京都の内回り2000mについて)
「一般的にはこれまでの
秋華賞はペースが結構流れていますし、4つコーナーがある分、折り合いもつけやすいかなと思います。なおかつ直線が短い分、上がりも少しかかるイメージがあるので、そのあたりを考えると適性がありそうな気がしましたので、できれば
秋華賞に間に合わせたいなと考えました」
(メンバーについて)
「百花繚乱ではないですがいろいろなメンバーが揃っていますし、あとはこの馬自身が無事に健康に舞台に立てれば良いのかなと思っています」
(レース展開に関しては?)
「
トライアルを見てもある程度流れていましたし、京都の内回りの2000mという条件からもある程度流れてくれそうですが、
オークスでも随分折り合っていましたから、特に心配はしていません。あとはジョッキーに任せるという感じですね」
(巻き返しの一戦、意気込みを)
「巻き返したい気持ちはもちろんありますが、まだまだこの先もある馬ですし、まずは健康に無事に舞台に立って、その中で結果が伴ってくれれば最高だなと思います。今回もそうですし、これからも応援してもらえたら有難いですね」
(取材・写真:佐々木祥恵)