コラム「キシュトーークU25」の10月のゲストに登場した
石川裕紀人騎手(
記事はこちら)。コラム内で、石川騎手のオリジナルポロシャツを読者プレゼントいたしました(PC・スマホ版)。その際に募集しました石川騎手への応援メッセージをご本人にお渡し。たくさんのメッセージに感動されていました。メッセージをくださった皆様へ、石川騎手からお礼のコメントです。
◆「どうか厳しい目で見てください」
netkeibaをご覧の皆さん、こんにちは。
JRAジョッキーの
石川裕紀人です。僕のポロシャツプレゼントにたくさんご応募いただいたと聞きました。本当にありがとうございます。いただいたメッセージも、すべて読ませていただきました。
どれもうれしかったのですが、驚いたのが
ニシノソラカラなど、僕がデビューしたばかりの頃に勝たせてもらった馬たちを覚えている方がいてくださっていたことです。まだデビューして2年目ですが、その頃から僕を見てくださっているのがとてもうれしかったです。
また、僕の馬券を買って応援してくださっているというコメントもたくさんありました。騎手として勝つことが一番大事なので、どうやったら勝てるのかばかりを考えてました。でも、馬券を買ってる皆さんには、人気があまりない馬が2着3着にくることでも喜んでいただけてるんだって。それはすごく新鮮な視点でした。これからも一つでも上の着順を目指して皆さんの声援に騎乗で応えていきたいです。
コメントを送ってくださった多くの方が、デビュー間もない僕に「上手い」「追える」「買いたくなるジョッキー」など、身に余るような言葉をかけてくださって、ありがたいです。でも、あえて言わせてください。皆さん、本当に満足していますか。納得していただけていますか。
僕はジョッキーとしてまだまだ未熟です。まだ始まったばかりです。憧れているライアン・ムーア騎手が世界のトップジョッキーであるのに対して、僕はまだ遠く足元にも及ばない、通算で100勝もしていないただの減量騎手です。だから、僕を応援してくださる皆さんには、今の僕で満足しないでほしいんです。本当に応援していただけるなら、どうか厳しい目で僕を見てください。厳しい言葉もかけてください。
僕のいる関東には、ベテランのトップジョッキーがたくさんいますし、関西にはデムーロ騎手、
ルメール騎手もいます。世界に目を向ければ、すごいジョッキーがたくさんいます。そこにたどり着くことは容易ではありません。生半可な気持ちではダメだと思っています。それでも僕は、そこにたどり着きたい。もっともっと上手くなりたい。そのために、インタビューでも言ったように、長期の海外遠征で視野を広げて、腕を磨くことも考えています。
いつか必ず、本当の意味で皆さんに信頼していただけるジョッキーになります。人気で結果を出せ、また人気がない馬に騎乗した時には“怖い”と思われるようなジョッキーになります。
その時まで厳しい目で、僕を応援し続けてもらえたらと思います。
石川裕紀人