「第16回
チャンピオンズC・GI」(ダート1800m)は6日、中京11Rに16頭で争われ、12番人気の牝馬
サンビスタ(栗東・角居)が、あっと驚く快勝劇で強豪牡馬を撃破。史上初の牝馬による
JRAのダートGI制覇を成し遂げた。勝ちタイムは1分50秒4。2着は1馬身半差で3番人気の
ノンコノユメ、さらに首差の3着には5番人気の
サウンドトゥルーが入った。なお、1番人気の
コパノリッキーは7着、2番人気の
ホッコータルマエは5着に敗れ、3連単は31万8430円の波乱決着となった。
道中は5、6番手の内でロスなく追走。直線で前があくと、外へ持ちだし
コパノリッキー、
ホッコータルマエの両実力馬をまとめてかわして行く。最後は内から
ノンコノユメが迫ってきたが、追撃は許さない。これも完璧に封じ込めると、大金星のゴールを決めた。
M.デムーロは「パドックで角居先生から“牝馬は(これまで)4着が最高”と言われていたんです。でも、僕はそれより上に来ると思っていた。記録をつくれてうれしい」と顔を紅潮させた。
「久々に絶叫しました」と普段、冷静沈着な角居師も興奮を隠せない。昨年も「勝ちに等しいくらいの4着」と小躍りしたが、それどころか、正真正銘の“1着”を手にしたのだから無理もない。今回が引退レースの予定だったが「来春お母さんになる前に、もう1、2戦するかもしれません」と、年末の大一番・
東京大賞典(29日・大井、ダート2000m)出走も視野に入れる。
JRAのダートGIでは牝馬はことごとく牡馬の壁に跳ね返されてきた。それだけに
サンビスタの戴冠は偉業と言っていいだろう。ウイナーズサークルで人馬に贈られた盛大な拍手が、その快挙を物語っていた。
提供:デイリースポーツ