日本の誇る良血馬が志半ばでターフを去ることになった。2着に敗れた
宝塚記念で故障を発症した
ドゥラメンテ(牡4歳、美浦・堀)の現役引退が決定。29日付で競走馬登録を抹消された。
レース直後には左前肢ハ行と診断され、27日に栗東トレセン内の診療所で検査を行った結果、球節下部および繋(つな)ぎ裏面の複数の靱帯(じんたい)、腱に内出血とそれに伴う炎症が判明。28日に滋賀県のノーザン
ファームしがらきへ移動し、経過を観察していたが、競走能力喪失と診断された。
昨年、
皐月賞、ダービーを圧倒的なパフォーマンスで制し、最優秀3歳牡馬のタイトルを獲得。ダービーでは2分23秒2のレースレコードを樹立した。その後、両前脚のトウ骨遠位端を骨折し、戦線を離脱。今年は復帰戦の
中山記念を快勝、続く
ドバイシーマクラシックでは落鉄しながらも世界最強馬
ポストポンドの2着に奮闘し、秋は
凱旋門賞参戦のプランが持ち上がっていた。
祖
母エアグルーヴ〜
母アドマイヤグルーヴと名牝が彩る母系に、父が04年ダービー馬
キングカメハメハ。日本生産界の宝とも言える血統馬は今後、種牡馬として第2のスタートを切る(けい養先は未定)。サンデーレーシング代表の吉田俊介氏は「レース直後に馬運車に乗せられた時は予後不良という最悪の事態も想定しました。素晴らしい血統で、種牡馬入りは義務だと思っていました」とコメント。産駒は早ければ20年にデビュー。夢は2世に引き継がれる。
提供:デイリースポーツ