「
クローバー賞」(21日、札幌)
偉大な先輩の悔しさを晴らす-。
地方競馬の大物
トラスト(牡、
父スクリーンヒーロー、川崎・河津裕)が、いよいよJRAのステージに登場する。
オーナーでもあるマイネル・コスモ軍団の総帥・岡田繁幸氏が目を細める。「とにかくすごいよ。今回ももちろんだけど、ステークス(札幌2歳S)でもいい勝負になる」とぞっこん。既に来年のイギリスダービー(
エプソム)にも登録済みの逸材だ。
かつてホッカイドウ競馬の
コスモバルク(06年
シンガポール航空国際C1着)、川崎の
プレイアンドリアル(14年
京成杯1着)でJRAのクラシック制圧を狙ったが、ともにはね返された。「地方の関係者に励みと勇気を。それが
地方競馬の活性化にもつながる」の信念のもと、リスクを承知で地方所属のままのチャレンジを続ける。
そのためには能力はもちろんのこと、厳しい状況にも耐えうる強じんな精神力が求められるが、業界きっての“相馬眼”は牧場で放牧されている姿を見て「才能を感じた」と直感。デビューから2連勝は0秒8、2秒4差といずれもワンサイド。早くもその片りんを示している。
プレイアンドリアルも管理した河津裕師も「すごいバネをしている」と評価。2日に放牧から戻り、先週の併せ馬ではケイコ駆けする古馬を圧倒。「この2カ月でかなり成長している。歩く姿や気性面もドッシリとしてきた」と成長ぶりをアピール。師にとっても再び巡ってきたチャンスに「楽しみだね」と瞳を輝かせている。
提供:デイリースポーツ