2014年のダービー馬・
ワンアンドオンリーは同年秋の
神戸新聞杯以来、2年以上勝利から遠ざかっている。
「状態はいいんです。そして、ここにきて結果が出ているときと同じような雰囲気が出てきています。この
AJCCは
有馬記念を回避し、満を持して挑むレース。結果が出て欲しいと願っています」と橋口師は力強く語る。
具体的に、“結果が出ているときと同じような雰囲気”とはどのようなことか。
「ここにきて、ピリピリしてきましたね。妙に落ち着き過ぎているときもあったのですが、最近は普段もガンガン噛みついてくるようなところが出てきました。これまでは、このような覇気が表に出ているときに結果が出ていますし、期待しています」
気合が入るあまり、関係者の手を焼かせることもしばしばあったという。
「ダービーのときはバンバン壁を蹴って装鞍には随分と苦労したと聞いています。2015年、ドバイシーマCで3着にきたときもメチャクチャうるさかったですからね。ドバイでは装鞍に入る前にいったん待機馬房へ移動するんですが、このとき、そこへいった途端にバンバン蹴りだした。鞍を置くときも、数人がかりで
ワンアンドオンリーを抑えながらようやく済ませたほどでしたからね。でも、そういう時こそ、結果が出る。そういう馬なんですね」
パドックで一見落ち着いているように見えるときも「装鞍で覇気を出しているときはパドックで薄っすら汗ばんでいたりする」そうだ。今週、そういった“覇気の跡”が見られたなら、より期待が高まるところだ。
(取材・写真:花岡貴子)