安田記念(GI・芝1600m)連覇を目指す
ロゴタイプ(牡7・美浦・
田中剛)。ウッドチップコースでの追い切り後、
田辺裕信騎手と田中調教師の共同記者会見が行われた。
■田辺騎手
(最終追い切りについて)
「併せ馬を用意してもらって、その前の馬を見ながら、
ロゴタイプ自身の反応を見て負荷をかけていければと思いました。こちらが大きなアクションをしなくても楽に動けていたので、それは良かったと思います」
(最後、グングン突き放していったが?)
「併せた馬は条件も違いますし、あの馬が同じ
安田記念に出てくるわけではないですけど、馬のリズムがすごく良く、大きいス
トライドで走れていましたので、今回はとても良い感じがします」
(前走の
中山記念・GII・3着を振り返って)
「競馬自体は悪くなかったと思います。この馬はスタートが本当に上手ですし、途中でペースを少し乱されたのですが、この馬自身の走りはできていました。
中山記念の時の追い切りがモタモタしていたので、それに比べると今日の方が動きがとてもスムーズでしたね」
(コンビを組んで1年、馬に変化は?)
「年齢が年齢だけに衰えなどの心配もあるのですけど、乗っていてそんなに年を取ったという感じがしなくて、まだ頑張れる覇気もあります。良い意味で平行線だと思います」
(去年は
安田記念を逃げ切ったが、今年の戦い方のイメージは?)
「スタートが上手なのがこの馬の武器なので、もちろん逃げることも頭に入っていますし、あとはゲートを出て周りの出方次第ですね」
(去年は少頭数ながらメンバーが揃っていたと言われているが、今年の印象は?)
「今年は実績のある馬と勢いのある若い馬がいて、ガラッとメンバーも変わりますが、この馬自身、正攻法の競馬でいつも戦っていますし、今回もそうなると思います」
(連覇がかかる今年の意気込みを)
「連覇というのはすごく難しいことだと思いますが、去年勝ったのがラッキーではないというような走りをしてほしいですし、何とか頑張ってもらいたいです」
■田中調教師
(今朝の最終追い切りについて)
「すごく良かったと思います」
(追い切り後、田辺騎手との会話の内容は?)
「まず
ロゴタイプのコンディション的なことを聞きましたら、レスポンスが良かったということを言っていました」
(納得のいく追い切りができた?)
「今日は本当に良かったと思います」
(前走の
中山記念から間隔があいたが、この中間の調整は?)
「
中山記念の後にダービー卿CTを目標にしていましたが、軽い感染症を起こすアク
シデントがありまして、すぐ山元トレセンに移動させました。しっかり向こうで治療してもらって、その後は乗り込んでもらっていました。
こちらに帰ってきてからはしっかりと常歩で歩けていましたし、また少し変わってきたなというところがありました。先週の追い切りでも、ブレないで真っ直ぐ地面をなめるように走ってくれましたので、馬がまた変わったなという感じがありました。今週の追い切りまでに、田辺ジョッキーが良い雰囲気で競馬に行けるような馬づくりができたら良いなと思ってやってきました」
(1度使ってからの方が良いタイプと聞くが、今回は間隔があいての一戦となるが?)
「間があいた分、少し調教内容を変えました。ひと叩きしてからレースに臨むことはできないと思っていましたので、1か月前に入厩した時点から1レース使った分くらいの負荷をかけた調教を始めた結果、良い雰囲気に持ってこれたと思います」
(具体的にどんな負荷を?)
「坂路で1回乗って心臓と肺を膨らませてからウッドチップコースで追い切りをするとか、坂路を2本上がるとか、そういうところで心肺機能を高めることによって、肉体的にダメージが起きないように
バランスを取りながらやっていくというプランを立てました。そのプランに
ロゴタイプもうまく対応してくれましたし、疲れもなく常歩もしっかり歩けるようになってきました」
(7歳ですが、まだ衰えなく頑張ってくれそう?)
「そうですね、また進化しました」
(
中山記念で戦ったメンバーがその後海外で結果を出したことから、この馬への期待も大きいと思うが?)
「去年の香港では途中挟まりそうな感じもありましたし、狭いところをこじあけてきての僅差での着順だったので、本当に悔しい思いをして帰ってきました。
ロゴタイプは香港ではアウェーでしたが、今度は外国の馬がアウェーになります。また
ロゴタイプと一緒に走ったメンバーが良い成績を出していますので、この馬も絶対に良い結果を出してくれると思っています」
(スタートが上手と田辺騎手が言っていたが、この馬の強みは?)
「スタートが本当にうまいですし、最近は操縦性がとても良くなって、乗りやすい馬だと思います。レースの流れにも対応できるようになってきています。一時期は少し引っ掛かるというイメージがあったのですが、今は本当に乗りやすくて、ジョッキーの言うことを聞いてくれる馬になっていて、そこが強みではないのかなと思います」
(連覇のかかるこの馬を送り出す心境、そしてファンへのメッセージを)
「皆さんに期待して頂いていると思いますが、
ロゴタイプと一緒に走ってきたメンバーが良い成績を出していますし、僕らとしてはかなり緊張しています。とにかく皆さんの応援に応えられるように1日1日、頑張って来ました。今日の追い切りを見ても、
ロゴタイプは進化しています。レースは生き物なのですが、
ロゴタイプの全能力を発揮できるようにジョッキーはじめ、僕たちも頑張っていますので、応援よろしくお願いします」
(取材・写真:佐々木祥恵)