デイリースポーツ1月23日付既報通り、夏番組で4歳馬の収得賞金が半分となる現在の『降級制度』が来年を最後に廃止されることが決まった。JRAが28日、発表した。当初は来夏実施予定だったが、関係各方面との調整、意見交換に手間取ったことなどから、適用開始は現2歳馬が4歳となる2年後の19年夏季番組からとなる。
降級制度の変遷をたどると1987年まで4歳夏季、5歳夏季の2回降級があった。88年からクラス移動を円滑にする目的で4歳夏季の1回に。06年からは勝ち馬が同一条件にとどまることがなく昇級するよう、4歳馬の収得賞金を夏季から2分の1とした。廃止後は減額がなくなる。
JRAは降級制度の問題点として(1)クラス内の実力不均衡(2)高条件馬が大幅に減少し高条件戦を多く編成できない、少頭数の競走が散見される(3)ルールが複雑でファンにとって分かりづらい、の3点を挙げた。
廃止により、特に高条件馬が増えてハイレベルの競走を多く提供できると見込む。クラス別の在籍頭数の変化を試算。今年の夏季番組開始時点との比較では500万条件が2508頭(うち降級馬403頭)→2105頭、1000万条件が818頭(同134頭)→1087頭、1600万条件が368頭(同66頭)→436頭、オープンは418→484頭となる計算だ。
提供:デイリースポーツ