昨年の
天皇賞・秋や
香港Cなど、日本と香港でGI・6勝を挙げた名馬・
モーリス。その全弟となる
ルーカスが20日の日曜日、札幌競馬場の新馬戦(芝1800m)でデビューを予定している。
ルーカスは兄
モーリスと同じ美浦・
堀宣行調教師の元で管理され、シルクホースクラブでは1億円(500口)で募集されていた。偉大な兄を持つだけに、同馬への注目も日増しに高まっている。
鞍上は兄が昨年の香港G1・
チャンピオンズマイルでコンビを組み、勝利したジョアン・モレイラ騎手。モレイラ騎手は兄ゆかりのジョッキーであるだけでなく、昨年の札幌で「騎乗機会7連勝」の
JRAタイ記録達成、一昨年の
ワールドオールスタージョッキーズ(札幌)では優勝と、北の大地で迎える初陣には心強いパートナーだ。
5月24日にゲート試験を合格した後はノーザン
ファームしがらきで乗り込み、7月15日に再入厩、21日に函館競馬場へ。8月10日には函館芝コースで追い切られ、海外G1馬・
ネオリアリズムと併入。気性的に若い面もあるようで、馬具等で対処しつつ陣営は調整を重ねている。
そしてこの新馬戦には他にも注目馬が多数出走を予定している。
父キングカメハメハ・
母ラストグルーヴで祖母に名牝
エアグルーヴを持つ
リシュブール、半兄に
ショウナンマイティがいる
ハーツクライ産駒の
ゴーフォザサミット、母の兄に
レッドスパーダがいる
ディープインパクト産駒マイスターシャーレなど、強力なメンバーが集まっている。後の活躍馬が多数出走する「伝説の新馬戦」となる可能性も十分だ。
ルーカスにとっては乗り越えなければならないハードルが高くなったと同時に、ここを勝てば兄と同じような輝かしい未来への第一歩を踏み出したことになる。この日の札幌は夏競馬最大のレース・
札幌記念がメインレースに据えられているが、それより一足先にファンを沸かせることができるか。発走は12時30分。