「
スプリンターズS・G1」(10月1日、中山)
16年
高松宮記念覇者の
ビッグアーサーは27日、栗東坂路での最終追い切り。前半こそ軽快にラップを刻んでいったが徐々に外へと膨れると、最後は脚色が鈍って1F13秒5。馬場が荒れた後半の時間帯とはいえ、ラストの伸びは物足りなかった。
「全体の時計は(4F)52秒3だけど、最後が…。びっしり追った先週も重く感じたけど、今週は前半で抑えていたのにいっぱいいっぱい。そこが不満です」と藤岡師のトーンは上がらなかった。
当初は
セントウルSで復帰の予定だったが、左前脚の爪の不安。前哨戦は使えず、ぶっつけでのG1参戦を余儀なくされた。「10カ月休みましたから、できれば
セントウルSを使いたかった。このひと追いでどこまで良くなるか」と指揮官は苦しい胸の内を語る。
完調とはいえない仕上がりだが「スピードの絶対値が高い。能力は上」と師が自分に言い聞かせるように話せば、主戦の福永も「このブランクでも何とかなると思わせるポテンシャルを持っている」と信じる。本番への不安を感じさせる追い切りになった。
提供:デイリースポーツ