6日、香港・シャティン競馬場で行われる
香港マイルに出走予定の
サトノアラジンを管理する
池江泰寿調教師が報道陣のインタビューに応えた。そして、
サトノアラジンがこのレースを最後に引退・種牡馬入りすることが発表された。
――馬の状態は?
池江 香港は3回目になります。輸送もまったく問題なく、こちらの厩舎での様子も栗東にいるときと変わりないです。体調は良さそうです。ここ二戦は中間の追い切りも含めて気合不足だったんですけど、今朝は活気がありましたね。
――香港到着後は月曜に追い切っていますね
池江 はい。あの追い切りで気持ちが乗ってきました。
――明日の追い切りの内容は?
池江 芝コースで長めでやろうと思います。月曜に続き、もうひと段階いかに気持ちを乗せていけるかを考えています。
――
天皇賞(秋)は極悪馬場の影響もあり、しんがり負けを喫しました。
池江 可愛がったのが良くなかったかな。気持ちまでボケてしまった。でも、今回は攻めの調整です。ただし、中2週。攻めすぎるとオーバーワークになります。どこまで強度を上げていけば気持ちが乗るか、そのあたりを見極めて頑張っていきます。
――本番は良馬場がいいですよね?
池江 そうですね。少しでも良いほうがいいです。シャティンはそんなにパンパンの馬場にはならないと思うんですが、それでも昨年は先頭に約コンマ4秒差でした。
――どのようなレースを思い描いていますか?
池江 大外から豪快に、豪脚を使ってくれるような
アラジンらしいレースを期待しています。
――ボウマン騎手との打ち合わせは?
池江 レース前日くらいに話そうと思っています。
――
サトノアラジンという馬への想いは?
池江 (オーナーの)里見会長と出会って“この馬で里見会長にGIをプレゼントしたい”という想いでこの馬を選ばせてもらいました。2歳時から牧場でも“GI級だ”と評判が高かったのですが、GI勝ちは
サトノダイヤモンドに先を越されました。今年、やっと
安田記念でGIを勝ちました。このレースを最後にスタリオン入りすることが決まったのですが、“無事に”というだけでなくね、最後にもうひとつ大きな勲章をつけてあげたいなと思っています。
――繋養先等は?
池江 繋養先、種付け料はまだ決まっていません。
――最後にファンの方へメッセージを
池江
サトノアラジンはこのレースで引退します。これまで応援してくださってありがとうございます。なんとか
アラジンらしい走りをさせて有終の美を飾りたいと思っています。
(取材・写真:花岡貴子)