「
菊花賞・G1」(21日、京都)
過去に最少キャリアで
菊花賞を制したのは、1946年のアヅマライと87年の
サクラスターオーの5戦。3戦2勝の
フィエールマン、4戦3勝の
グロンディオーズのどちらが勝っても、最少キャリア更新、あるいはタイの
菊花賞馬が誕生する。
フィエールマンの前走、
ラジオNIKKEI賞(2着)でのパフォーマンスは、かなりの衝撃度だった。3角手前でペースが上がった時、反応できずに最後方まで下がりながら、直線で大外に持ち出すと矢のような伸び。勝った
メイショウテッコンに半馬身差まで迫ったのだ。
消耗の激しいタイプで、レース後に450キロ台まで馬体が減ったため、菊へは直行することになった。そのかいもあって順調に回復。最終リハ翌日の18日朝も、美浦南の角馬場で好気配を見せた。「480キロ台で出せればいいかな。キャリアが浅く未知数の部分も多いが、チャレンジする価値のある馬だと思う」と手塚師はキッパリ。
先週の
秋華賞で、牝馬三冠を達成したばかりのルメールとの初コンビ。魅力たっぷりの鞍上を背に、極上の切れ味を誇る末脚で最後の1冠奪取に挑む。
一方の
グロンディオーズは2月デビュー。間隔をあけながら、着実に
ステップアップしてきた。4戦全てで上がり3Fは最速をマーク。重賞初挑戦がいきなりG1となったが、潜在能力では引けを取らない。
「今までは才能だけで走っていた。馬格に見合う筋力が付き、推進力を持った走りができるようなった」と田村師も成長ぶりをアピール。日本のクラシック初騎乗となる、名手モレイラの手綱さばきにも大きな注目が集まる。
提供:デイリースポーツ