2017年の
しらさぎ賞と
東京シンデレラマイルを制した南関東の
ニシノラピート(大井・
市村誠厩舎)が、12月30日に実施された
東京シンデレラマイル(2着)を最後に、引退し繁殖入りすることになった。
ニシノラピートは2014年1月に中山競馬場からデビューし、中央時代は2勝。2016年6月から南関東の一員になると、下級クラスからコツコツと走り続け、重賞ウイナーの称号を手にするまでになった。
結果的にラストランとなった
東京シンデレラマイル(優勝は
御神本訓史騎手騎乗の
ラーゴブルー)では、
的場文男騎手とコンビを組み、最近では逃げて持ち味を発揮してきた馬が、3番手から進め、最後の直線では抜け出していた
ラーゴブルーのアタマ差まで詰め寄り2着となった。
決して自分の形とは言えない展開の中でも、前走は完敗した相手を果敢に追い詰めた姿は多くの感動を呼び、
ラーゴブルーと
ニシノラピートのこの死闘は、
東京シンデレラマイル史にも残る名勝負となった。
牝馬ながらも、5歳、6歳、7歳と、年齢を重ねていくごとにスピードと強さを増していった
ニシノラピート。これから母となり、どんな産駒を誕生させるのだろうか。
ラピート、お疲れ様でした。
「
東京シンデレラマイルの頑張りには感動しました。スピードと回復力がすばらしく、お利口さんな馬でした。最初の頃は硬さもあったんですが、今はそういう部分も解消して、年齢を重ねるごとに強くなってくれました。厩務員も一生懸命にやってくれたと思います。
ラピートにはいい思いをさせてもらって、本当にありがたかったです。子供は中央に行くかもしれませんが、こっちに来てくれるのも楽しみにしています。またラピートのような馬に出会いたいですね」(市村調教師)。
(取材・文:高橋華代子)