「フィリーズR・G2」(10日、阪神)
桜花賞の切符を懸けた一戦は、JRA重賞では10年
オークスの
アパパネ、
サンテミリオン以来9年ぶりとなる1着同着。12番人気の
ノーワンと3番人気の
プールヴィルが重賞タイトルを分け合った。
ノーワンの
坂井瑠星騎手(21)=栗東・矢作=はうれしい重賞初制覇。3着には6番人気の
ジュランビルが入った。
引き揚げてきたのは“2着”の枠場。敗戦を覚悟していた
プールヴィル陣営にとって、執念でつかんだ1着同着は格別のものとなった。庄野師が「2着と思いながらも、半信半疑で期待していた」と笑みを浮かべれば、秋山も「負けたかなと思ったけど、勝てて良かった」と安どの表情。勝負駆けの一戦で重賞タイトルを手に入れ、先行きがグンと明るくなった。
年が変わっても実力を誇示している
阪神JF組の5着馬。当時は直線で不利を受けながらも、
ダノンファンタジーから0秒4差まで追い上げた。前走の
紅梅Sは頭差の2着に惜敗。それだけに、秋山は「ここ2走、悔しい思いをしていたので何とか勝ちたかった」と熱い思いを口にした。
庄野師も殊勲の人馬をたたえる。「内で脚をためて、うまく外に出して。秋山らしい、この馬らしい競馬だった」。この日の馬体重は418キロ。指揮官は「馬体を減らずにいきたい。うまくケアをして向かえたら」と、桜の舞台を見据えていた。
提供:デイリースポーツ