「
地方競馬記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
さらなる飛躍を予感させる走りだった。14日に盛岡で行われた
マイルチャンピオンシップ南部杯で、大井所属の
モジアナフレイバーがJRA勢相手に好勝負を演じた。優勝した
サンライズノヴァ、2着
アルクトス、3着
ゴールドドリームに続く4着入線。単勝オッズ37・8倍の6番人気と下馬評は決して高くはなかったが、3着とはわずか首差。馬券圏内にあと一歩のところまで肉薄した。
道中は先行勢を見ながら好位を追走。3コーナー過ぎから徐々にポジションを上げて4コーナーでは前団を射程圏に入れた。直線で鞍上の繁田がアクションを起こすと、力強いフットワークで奮闘。ゴール前でやや脚色が鈍ったものの、大舞台で好パフォーマンスを披露した。
初コース、長距離輸送にも対応。
福永敏師は「レース前は追走に苦労するかなと思っていたが、置かれることもなく、いい位置で競馬ができた」と振り返り「初物ずくめだった中で、JRA勢相手に見劣りすることなく走れていた」と手応えを感じ取っていた。
以前から素質の片りんをのぞかせていた。昨年12月の
勝島王冠でメンバー最速の上がり3F38秒1の差し脚を繰り出して重賞初制覇。3歳馬ながら、古馬の強豪を一蹴した。4歳初戦の
大井記念は2着の
センチュリオンに0秒7差をつける完勝劇。昨年暮れの
東京大賞典以来、5カ月ぶりの実戦だったが、ブランクを感じさせない走りでポテンシャルの高さを示していた。
年内の最大目標は
東京大賞典(12月29日・大井)に置いている。例年、ダートの猛者が集うレース。地元の大一番でも躍動感あふれる走りを期待したい。(
地方競馬、競輪担当・堀江浩二)
提供:デイリースポーツ