ダンビュライトは
ルーラーシップ産駒。お父さんは年を重ねるにつれ、ゲートで難しいところをみせるようになり、ラストランとなった
有馬記念では絶望的な出遅れから3着に追い込む凄みを見せていました。そのポテンシャルの高さを知らしめたものの、やはりゲートを五分に出ないことには…。結局、GIは香港のQEIICだけという結果でしたね。
息子の
ダンビュライトは昨年の
天皇賞(秋)の苦い思い出がどうしても忘れられません。馬場入り後、発走除外となったあのレース…。そして、今回はあの時以来の東京競馬場での出走となります。
「
テンションが上がらないようにこちらは努力していますが…。以前と比べて落ち着きは増しています。ただ、東京競馬場はお客さんとの距離が近いんです。対策を打ってはいきますが、それがどう出るか…。
ダンビュライトはジョッキーが跨ってからスイッチが入るまでのスピードが速いんです。走り出せば冷静になるけれどね」と担当の濱田助手。
状態については「安定して上のレベルにいる」と、かなり自信を持っていますし、距離についても「以前は2200mくらいまでかな?という印象もありましたが、前走は2400mでも4角回ったあとも手ごたえがありましたからね」と陣営は不安視していませんでした。
そして、「ゲートまでしっかり行ければチャンスはあると思います」とのこと。こればかりは東京競馬場のGIデーの雰囲気を練習することはできませんから。
その日の
ダンビュライトは、長くなった前髪を三つ編みにしてもらって、顔の雰囲気がさらに可愛らしくなっていました。厩舎で顔を見ているときは、特にそういった難しいところを見せるような雰囲気はないんですけどね。あぁ、それはお父さんの
ルーラーシップもそうでした…。
(取材・文:花岡貴子)