「アルテミスS・G3」(31日、東京)
府中の緑のじゅうたんに真っ白な馬体が躍った。直線ラスト400メートル。2番手から堂々と先頭に立った
ソダシが後続を振り切り、無傷3連勝で出世レースを制覇した。
1番人気に応え、
札幌2歳Sに続く重賞連勝。デビューから手綱を取る吉田隼は「瞬発力勝負は嫌だったので、前々から抜け出すイメージ通りの競馬ができましたね」と満足そう。前走は首差の辛勝だったが、この日は完璧な内容。「初めて乗せていただいた時から完成度の高い馬。負けずにいってほしい」とエールを送った。
須貝師も破顔一笑。「力があるのは分かっているのだから(騎手には)“素直に乗ってこい”とだけ言った。東京の芝で結果を出せたのは大きな収穫」とご満悦だ。厩舎にはかつて“芦毛の暴れん坊”G1・6勝馬
ゴールドシップがいたが、今度は白毛馬のスターが誕生。「本物の
アイドルホースになってきたなあ。だんだん責任が重くなってきた。
プロデューサーとして、ファンを増やしていきたいね」と腕まくりする。
指揮官は「厳しい競馬じゃなかったし、ダメージも少ないと思うけど、輸送もしたので馬の様子を見てから」と明言こそ避けたが、当然、暮れの大一番・
阪神JF(12月13日・阪神)が視野に入る。ブチ模様で人気を集めた
母ブチコの初子が、“白毛一族”の夢であるG1獲りへ加速した。
提供:デイリースポーツ