今週から新潟開催が始まる。ただ、小倉開催が一旦休止となるため、新馬戦では除外頭数が多くなりそうな印象もあるだろう。状況としては、昨年の2回新潟の1日目、2日目と同じになるが、1日目の芝1600mで4頭、ダート1200mで3頭の除外が出ただけ。2日目の芝1800mと芝1400mでは除外は出ず、芝1800mに関しては出走13頭と比較的落ち着いた頭数だった。これは距離のレパートリーが豊富な新潟だからこそ、かも知れない。
ちなみに開幕週4レースの新馬戦は美浦所属が3勝、栗東所属が1勝だった。ただ、3レースあった2歳未勝利戦は栗東所属が2勝、美浦所属が1勝。変則的な開催だからこそ、東西の星取りに注目してみるのも面白いかも知れない。
【7月25日(日) 新潟芝1800m】
◆
サトノジーク(牡、父
ロードカナロア、
母プレザントブリーズ、栗東・安田隆行厩舎)
母系に2017年
日本ダービーを優勝した
レイデオロ(
父キングカメハメハ)がいる血統。本馬は2019年セレクトセール当歳にて、7000万円で落札されている。
本馬は6月9日に福島県の吉澤ステーブルから栗東へ入厩。ゲート試験合格後も在厩のまま、デビューへ向けた調整を続けており、7月7日と7月14日にCWでの併せ馬を消化。14日はレースでも騎乗予定の
川田将雅騎手が跨って、古馬の1勝クラスを追走したが、一杯に追われて、しっかり先着。6F81.4~5F66.1~4F51.9~3F38.3~1F12.1秒と速い時計をマークしており、週を追うごとに動きに力強さが出てきている。
◆
コンジャンクション(牡、父
ルーラーシップ、
母グリューネワルト、栗東・
池添学厩舎)
全姉
ディアンドルは2歳夏から3歳春に芝1200mで5連勝し、古馬になってからは福島牝馬Sを制している。
本馬は4月29日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、5月12日にゲート試験を合格した後はリフレッシュ放牧。6月26日に再入厩した後は坂路とCWを併用して、しっかりと追い切りを積み重ねており、先週はレースでも騎乗予定の
松山弘平騎手が跨って、古馬1勝クラスを追走するCWでの追い切りで同入の動き。ラストは11秒台の伸びを見せており、着々と出走態勢が整っている。
【7月25日(日) 新潟芝1400m】
◆
ジレトール(牡、父
ロードカナロア、
母サンビスタ、栗東・
松永幹夫厩舎)
母は2015年チャンピオンズCを制した、ダートG1ホース。その仔は2頭いて、
JRAでは勝利を挙げることはできていないが、遅咲きだった現役時代と同じように、繁殖になってもこれからの仔出しに注目すべきかも知れない。本馬は2020年セレクトセール1歳にて、6400万円で落札されている。
4月24日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩した時はゲート試験に合格した後、放牧へ出ている。そして、今回は6月23日に栗東へ戻ってきて、順調に追い切りを消化。レースでも騎乗予定の
川田将雅騎手が跨った7月14日のCWでの併せ馬は道中楽な感じで走り、最後も余裕を持った状態で同入。時計は6F83.7~5F67.8~4F52.7~3F38.4~1F11.7秒と数字的にも水準以上をマークしている。
【7月24日(土) 函館ダート1700m】
◆
ロードジャスティス(牡、父
Fort Larned、
母フラーティングアウェイ、栗東・安田隆行厩舎)
父は現役時代に2012年
BCクラシックを優勝。25戦して10勝という成績だった。日本で登録されている競走馬としては、本馬が初出走となりそう。
5月下旬に栗東へ入厩して、ゲート試験合格後は一旦放牧へ出て、その後は函館競馬場に直接入厩。ウッドチップ馬場で追い切られていて、時計は目立たないが、週末、週中と追い切りを積み重ねているので、順調そのもの。2012年以降、安田隆行厩舎が函館と札幌のダート1700mで新馬戦に出走したケースが7頭いて、その成績は[2-1-2-2]。勝ち馬2頭のうち、1頭は本馬と同じ馬主のロードホースクラブだった。なお、鞍上は
池添謙一騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)