26日の全レース終了後、中山競馬場で
クロノジェネシス(牝5、栗東・
斉藤崇史厩舎)の引退式が行われた。関係者のコメントは以下の通り。
馬主 有限会社サンデーレーシング代表取締役 吉田俊介氏
「今日は勝って、有終の美を飾る、というわけにはいきませんでしたが、
グランプリ3勝を含む、GI・4勝の成績を残してターフを去ります。また、無事に走り終えたのを見ることができてほっとしています。
昨年の
宝塚記念の強い勝ち方を見て、力のいる馬場でも力を発揮してくれたので、この馬で
凱旋門賞に挑戦したいなと思い、その後も良い成績を残してくれたので今年挑戦しました。
クロノジェネシスはこの後、母としての仕事が待っています。同じように
凱旋門賞に挑戦できるような子どもたちが出てくることを皆さん期待していてください。長らくのご声援をありがとうございました」
斉藤崇史調教師
「この馬と共に厩舎で過ごしてきた期間が3年半くらいありますが、これで終わるんだなあという気持ちでいっぱいです。デビュー前からすごく良い馬と感じていて、1戦毎に馬が良くなっていくので、本当に素晴らしい馬だなと思って接していました。
1年前の
有馬記念が一番の思い出のレースです。今はお疲れ様としか言いようがないです。これから北海道に戻って良いお母さんになってください、と伝えたいです」
北村友一騎手「初めて跨った時から走る馬だな、とシンプルに思いました。
秋華賞の時は、ここで勝たないともう後がないと思っていましたし、自分にプレッシャーをかけて臨んだレースでしっかりと結果を出すことができて良かったです。
この馬の成長には本当に驚かされることばかりで、どんどん良くなっていったので、自分でも初めて体験する馬だなと思いました。引退式の場にいるのが仮想現実というか、VRの世界観のような感じがしてなんだかふわふわとした感覚です。
クロノジェネシスには、ここまで色んな経験をさせてくれてありがとう、という感謝の言葉しかないです」
クリストフ・ルメール騎手
「今回、ラストランで勝たせることができなかったのは申し訳ないです。いつも通り
クロノジェネシスは良く頑張ってくれました。無事に帰ってきてくれたので、これから牧場で素晴らしい母になれると思います。
クロノジェネシスは心臓がとても大きかったです。ずっとスーパーホースで良く頑張っていました。ハイレベルでいつも一生懸命に走っていました。最後も一生懸命走っていました」
間宮辰徳調教助手
「本当にお疲れ様でした、としか言いようがないです。それ以上何も言うことはないです。とても乗り味の良い馬だと思いました。今日も頑張って欲しい気持ちもありましたが、無事に走ってきて、いつも通りの元気な姿を見せてくれたので良かったです」
和田保長調教助手
「負けはしましたが、今日も一生懸命走ってくれました。たくさん大事なことを教えてくれましたし、たくさん夢を叶えてくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。すごく愛嬌があって、自分は噛まれたりしたこともありましたが、普段はかわいい子です。
2歳の頃は華奢な女の子だったのですが、すごく成長してくれて、ここまでの馬になるとは思っていませんでした。本当に夢を与えてくれてありがとう、と言いたいです」
生産者 ノーザン
ファーム 中島文彦氏
「今日は負けてしまいましたが、最後まで一生懸命走ってくれましたので、あとは牧場に無事に帰ってくるのを皆で待っています。3歳の
オークスまで430kgから440kgで走っていた小さい子が、秋になって+20kgで
秋華賞を勝ってくれたこと、また古馬になってどんどん成長してくれたことが嬉しく、また心強く思っていました。
今後は、まずは無事に子どもを産んでくれて、その子どもが元気に育ってくれれば十分です。この馬は色んな種牡馬を付けられると思うので、吉田俊介社長にも言われたのですが、種付けの相手は当日の朝に決めることになると思います」
(
JRA発表)
ラジオNIKKEI