今週は2022年初のGI、砂の頂点を競う一戦フェブラリーS(東京・ダート1600m)が行われる。過去良馬場開催が多いレースだが、週末は東京も若干の雨予報あり。日曜日に馬場がどうなるかも焦点のひとつとなってくるだろう。
メイン重賞の傾向を探っておくのは馬券構成においては必須。いつものように過去10年データからフェブラリーSのヒントを探っていこう。
1 1番人気はかなり活躍しているけれど…?
まずは1番人気馬の成績チェックから。
フェブラリーSでは過去10年、1番人気馬はかなり活躍しているといえる。
近3年は、
カフェファラオ(21年)・
モズアスコット(20年)・
インティ(19年)と1番人気が3連勝中。成績としては【4・2・2・2】。4勝2着2回で連対率は60パーセント。馬券圏内は80パーセントというかなりの高確率を維持している。
ちなみに1番人気が馬券圏内に絡まなかった年2回(13年・12年)は、3番人気と2番人気がかわりに馬券圏内になっている。上位3頭人気馬総崩れ、というパターンは過去10年ない。参考までに2番人気馬の成績は【2・2・1・5】、3番人気馬成績は【1・0・2・7】。やや3番人気馬の不振が目立つ程度である。
上位人気がそれなりに活躍しているのなら馬券配当は堅くなるのが必然。しかしフェブラリーSはそうならないわけで…。
2 荒れる馬連、大荒れの3連単?
1番人気が勝っている近3年の馬連配当。ここだけを比べてみても、このレースが一筋縄でいかないことがよくわかる。
【馬連配当】21年=6620円、20年=3万6230円、19年430円。ガチガチ、中荒れ、大荒れ、なんでもあり。理由は2着馬の人気がバラバラだから。21年2着=9番人気、20年2着=16番人気、19年2着=2番人気。1番人気を軸にしたとしても、
カンタンに取らせてもらえるわけじゃないレースなのだ。そこを逆に突くならば、馬連は1・2番人気馬から人気薄馬への流しが必須となる。
ちなみに3連複は、過去10年で万馬券5回。馬連と比例するような配当傾向あり。
3連単では、過去10年で10万円以上の配当が5回。まあ荒れる方に賭けていいだろう。3連単最高配当は、14年16番最低人気だった
コパノリッキーが勝ったときの94万円台。最低人気馬をアタマ付けには買えないのでこの配当となった。しかしこのときも2着は2番人気馬、3着1番人気馬。「人気サイド+穴馬」という構図だったのだ。
3 枠番の有利不利はあるの?
過去10年、枠番による有利不利はさほど大きくはない。
ただ1枠が1勝のみで2・3着にもなっていない。顕著とまではいわないが1枠馬はやや不利なのかとは思わせる傾向あり。あとは7・8枠馬が1・2着はあるが3着にはなっていない。さらに3枠と5枠からの勝ち馬が出ていないという枠番結果である。全体的に満遍なく馬券構成に関わっているので、枠順はあまり気にしなくても良いだろう。
それよりも顕著なのは東西格差。昨年までは関東馬で馬券になっていたのは
ノンコノユメ(18年1着・16年2着)だけで、それ以外はすべて関西馬が馬券圏内を占めていた。
ようやく昨年、久しぶりに関東馬の
カフェファラオが1着になったが、2・3着馬は関西馬。西高東低の傾向はかわらない。今年も
カフェファラオは出走してくるが、出走数としては関西馬圧倒なので今年もこの傾向は続くのだろうか。
あとは牝馬。そもそも出走数が少ないのだが、過去の馬券圏内を遡ると01年の
トゥザヴィクトリーの3着があった程度。まだ1頭も勝ち馬は出ていない。今年の
ソダシ、
テオレーマにとってはかなり高いラ
イバルの壁がありそうだ。
4 前走根岸S、東海Sのどちらかが絡む?
最後は好走馬のローテ傾向を見ていく。
昨年1・2着はどちらも前走チャンピオンズCから。前走6着
カフェファラオと前走7着
エアスピネルがワンツーしたわけだ。今年もその2頭は出走してくる。昨年と同じく前走チャンピオンズCからのローテ。しかしどちらも昨年の着順よりは下げている。それぞれ11着と9着からの巻き返しを狙う一戦となる。
昨年3着馬だったのは、根岸S10番人気2着の
ワンダーリーデル。前走根岸S組上位組はわりと好走傾向にあるようだ。20年1着
モズアスコット、19年3着
ユラノト、18年1着
ノンコノユメ、17年2着
ベストウォーリア・3着
カフジテイク、16年1着
モーニンなど、毎年それなりに好走馬を出している。特に根岸S1・2着馬は成績良いので、今年の
テイエムサウスダンなどは要注意すべき1頭となるだろう。
(netkeiba編集部)