先週末に雨が降った影響で、北海道はようやく本来の涼しい気候に戻ってきた。それまでは本州と変わらない湿度と気温の高さに、「北海道に来た意味がない」と言う声も少なくなかった。年々、北海道の夏は本州化しつつある印象を受ける。その一方で、日高地方は雨が少なく、牧草も思うように伸びず、雨乞いをしている牧場関係者が多い。ようやく雨が降ったとはいえ、その量はまだまだ少ない。
ホッカイドウ競馬は折り返し地点と言える8月中旬の開催に入った。11月3日に行われる
JBC2歳優駿(
門別競馬場)を目指す中距離路線で、最初の重賞となる
ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H2)が10日、
門別競馬場のメインに組まれている。
牝馬限定を含む短距離路線は3つの重賞がすでに行われたが、
ダノンレジェンド産駒の
ストリーム(牡2歳、北海道・
田中淳司厩舎)と
オスカーブレイン(牡2歳、北海道・
角川秀樹厩舎)、
シャンハイボビー産駒の
シシャモフレンド(牝2歳、北海道・
田中淳司厩舎)が優勝している。
中距離路線となると、最初に1700メートルのフレッシュチャレンジで
ティントレット(牡2歳、北海道・柳沢好美厩舎、父
ホッコータルマエ)が勝つと、2着の
ルクスシールズ(牡2歳、北海道・
松本隆宏厩舎、父
スマートファルコン)も次戦で勝ち上がり、その後は特別でも快勝。その図式から
ティントレットが最有力かと思ったが、
パール特別で短距離路線からシフトしてきた
エピカリス産駒の
サントノーレ(牡2歳、北海道・
田中淳司厩舎)が一気の距離延長も難なくこなし、
ルクスシールズと
ティントレットを一蹴した。
そして、
マインドユアビスケッツ産駒の
クールソリッド(牡2歳、北海道・
田中淳司厩舎)は能検で3秒3差をつけるスピードを見せつけ、初戦でも楽々と逃げ切った。距離延長はむしろ歓迎で、強豪相手にどんなレースを見せるか注目される。能検初日に1番時計をマークした
カプセル(牡2歳、北海道・
田中淳司厩舎、
父マジェスティックウォリアー)も
栄冠賞3着後は距離を延ばし、マイル戦のウィナーズチャレンジで差し返す根性を見せて2勝目を飾った。待望の外回りの中距離戦で、素質開花となるか。
園田でも10日には2歳重賞があり、今週末は小倉と札幌で特別戦も行われる。中央、地方問わず、2歳戦がますまず
ヒートアップする。(競馬ライター)
スポーツ報知