「朝日杯FS・G1」(17日、阪神)
札幌2歳Sを制した
セットアップが、2歳マイル王の座を狙う。札幌王者の参戦は2年前の
ジオグリフ(5着)以来で、勝てば
グレード戦導入の84年以降で初。08年覇者
セイウンワンダーの「中104日」を上回る同レースの最長ブランク「中105日」でのタイトル奪取を目指す。
持ち味の気持ちの強さ、前向きさでは誰にも負けない。未勝利戦、
札幌2歳Sを積極果敢な逃げで押し切った
セットアップが、3連勝でG1初Vを狙う。
前走後は約3カ月半休養して充電。先月10日に帰厩し、美浦Wと坂路で乗り込みを重ねてきた。1週前の6日には横山武が騎乗し、
ヴィアメント(6歳障害オープン)、
ウインシュクラン(5歳2勝クラス)とWで3頭併せ。6F84秒2-38秒6-12秒0で併入するなど調整は順調だ。
最終追い切り前日の火曜朝は雨の中、しっかりした脚どりで坂路を駆け上がり、その後は森林馬道を落ち着いた様子で歩いた。千島助手は「札幌時より力強さが出た感じですね。まだ幼い面はありますが、精神的にもだいぶ大人になったと思います。先週の段階で馬体重は前走から10キロ増。輸送してちょうど良くなりそう。いい状態で送り出せそうです」と満足げだ。
今回は初のマイル戦。1Fの距離短縮が大きな鍵を握る。同助手は「マイルの流れを経験したことがないところで、いきなりのG1なので」と慎重な姿勢を示しつつも、「テンのスピードはあるし気持ちの強い馬でもあるので、自然と前で競馬をする形になると思います。マイルにも対応できる雰囲気はあります」と期待は十分だ。持ち前のスピードを生かし、来春へ向けて自ら新境地を開拓する。
提供:デイリースポーツ