17年の
日本ダービー馬の
レイデオロが5日に10歳の誕生日を迎えた。そこで現役時代、そして種牡馬としての軌跡を振り返りたい。
レイデオロは14年2月5日、北海道安平町のノーザン
ファームで生まれた。父は
キングカメハメハ、母は4勝を挙げてオープンまで出世した
ラドラーダ。祖母の
レディブロンドも5歳夏のデビューからわずか4カ月で6戦5勝の成績を残した活躍馬。その半弟には
ディープインパクトや
ブラックタイドがいる。
名門・
藤沢和雄厩舎から2歳10月にデビューすると、無傷の3連勝で
ホープフルS(当時はGII)を制覇。クラシックの主役候補に名乗り出た。年が明けて、始動戦の
皐月賞は5着に終わったものの、大目標の
日本ダービーを早め先頭から押し切って、世代の頂点に立った。スローペースを嫌い、向正面で早めに進出した
C.ルメール騎手の好騎乗は語り草となっている。古馬となって4歳時に
天皇賞(秋)も制覇。20年から社台スタリオン
ステーションで種牡馬となった。
産駒は今年1月までに
JRAで79頭がデビューしている。当初は苦戦が続いたが、中距離戦が増えるにつれて結果を出し始め、15頭が勝ち上がり。
アドマイヤテラ、
トロヴァトーレ、
ペッレグリーニの3頭が2勝目を挙げている。1500m以下では25戦0勝と不振なのに対し、2000mでは57戦して[9-3-6-39]の好成績。また、これまでに勝ち上がった15頭は全て牡馬で、牝馬は27頭がデビューして未勝利となっている。そういった意味では非常に特徴的な種牡馬といえるだろう。
現役時代のラ
イバルであり、種牡馬として同期の
スワーヴリチャードにはリードを許す形となっているが、まだ戦いは始まったばかり。クラシックが近づくにつれて、距離延長を味方に台頭する馬が増えることを期待したい。