1997年と1998年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドS(当時の名称)を連覇したスウェインが今シーズン限りで種牡馬を引退することになった。ナシュワン産駒のスウェインは現在19歳。1998年から2009年まで繋養されていたシャドウェルファームで余生を過ごす。
「カナダで種牡馬生活を送っていた彼を引退させる決断をした。我々は彼をシャドウェルファームの功労馬分場に移動させ、現在はデイジュールの向かいのパドックで放牧させている」とシャドウェルファームのスタリオンマネージャー、ケント・バーンズは語った。
スウェインは生涯成績22戦10勝。キングジョージ連覇のほか、コロネーションカップ、愛チャンピオンSとG1を4勝した。1997年のキングジョージではピルサドスキー、エリシオなどを破り、翌年はその年の英ダービー馬ハイライズなどを破っている。ブリーダーズカップクラシック3着の後、引退した。
引退後は種牡馬となり、初年度の種付け料は35000ドル。アメリカで繋養されていたが、産駒はおもにヨーロッパで活躍した。米G1フラワーボウル招待S勝ち馬Dimitrovaが産駒唯一のG1勝ち馬だった。晩年となる2010年と2011年はカナダのアスコットスタッドで3500カナダドルで繋養されていた。
[補足]
スウェインが活躍した1990年代後半は非常にレベルが高く、ピルサドスキー、エリシオ、シングスピール、ラムタラ、ペンタイアなどとしのぎを削りました。そんな中でダリア以来史上2頭目のキングジョージ連覇、さらには引退レースのブリーダーズカップ・クラシックもスキップアウェイ、シルバーチャーム、オーサムアゲインなどの豪華メンバーの中で初ダートを3着と、非常に優れたパフォーマンスを発揮しています。積極的な競馬をして長くいい足を使うタイプで、早めに抜け出しても容易に並ばせないのが持ち味。
種牡馬としてはG1馬1頭と寂しい産駒成績でしたが、ヨーロッパのライバルは多くが日本に輸入され、サンデーサイレンス旋風が吹き荒れる中、見るべきところ少ない種牡馬成績で再輸出されたのを考えると、多少はマシだったと言えそうです。上記で成功と自信をもって言えるのはシングスピールくらいですかね。
- ネタ元のURL
- http://bloodstock.racingpost.com/news/bloodstock/dual-king-george-hero-swain-retired-from-stud-duty/934741/top/