天皇賞馬が海を渡る。春の盾で悲願のGI初Vを飾った
ヒルノダムール(牡4歳、栗東・昆)の
凱旋門賞・仏GI(10月2日・ロンシャン、芝2400m)挑戦が6日、正式に決まった。フォワ賞・仏GII(9月11日・仏ロンシャン、芝2400m)を
ステップに、最強4歳世代の一角が欧州最高峰の一戦へ向かう。
宝塚記念を見送って、秋は2つのプランを描いていた。
札幌記念から天皇賞へ挑む国内専念の選択肢もあったが、現地での受け入れ先などが決まり、遠征に
ゴーサインが出た。昆師は「何か障害があれば国内の予定でしたが、
凱旋門賞を最優先に進めていた。世界ナンバーワンのレース。行くからには勝ちにこだわる。驚かせたいね」と力を込める。
前哨戦、本番と2戦連続でロンシャンでの戦いとなる。「本番と同じ舞台を経験した方がいい。伸二(藤田)には、前哨戦の追い切りにも乗ってもらうつもりでいる」。昨年は
ナカヤマフェスタが、同じローテでともに2着と好走している。また、受け入れ先は仏国初の日本人調教師・
小林智厩舎(09年開業)に決まった。「スタッフが通訳を介さずに、コミュニケーションが取れるように配慮した」と説明する。
現在、
ヒルノダムールは栗東で調整中。師の意欲的な言葉が手応えを感じさせる。「馬がすごく良く見える。GIを勝って、馬に自信がついたというのかな。欧州の競馬の
スタイルも合うタイプ。丈夫だし、海外遠征も平気なタイプ」。栗東で検疫を受けて、8月10日か、13日に成田から夢の舞台へと出発する予定だ。
提供:デイリースポーツ