JRAは26日、美浦・河野通文調教師が暴力団関係者と関係をもったことから、同師の調教師免許を取り消したと発表した。
JRA発表の詳細は以下の通り。
【
JRA発表内容】
河野通文調教師につきましては、日本
中央競馬会競馬施行規程第53条第6号に該当することから、調教師免許を取り消すことが相当であるとの意見書を、本会の裁定委員会が平成23年8月12日付けで理事長に提出いたしました。
これを受けて、行政手続法に基づき河野調教師に対する聴聞を実施し、公正審査会議に諮った上で、
JRAが同調教師の免許を取り消しましたのでお知らせいたします。
なお、同調教師につきましては、かねてから知り合いであったI氏について、暴力団関係者であるとの認識を持ったにもかかわらず、交際を途絶することなく、同人から平成22年7月30日に金1千万円の借り入れの申し込みを受けて即日これに応じ、大阪伊丹空港において現金1千万円を貸し与えた事実が判明したことから、本会の調教師としての適格性を著しく欠き、日本
中央競馬会競馬施行規程第53条第6号に該当するものと認められましたので、同条の規定に基づいて調教師の免許を取り消したものです。
○(参考)日本
中央競馬会競馬施行規程
第53条 調教師又は騎手が、次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことがある。
[(1)〜(5)省略]
(6) 前条第3号及び前各号に定めるもののほか、調教師又は騎手として競馬の公正かつ安全な実施の確保に支障を生ずるおそれがあると認めるに足りる相当な理由があることが判明したとき。
【日本
中央競馬会 理事長 土川健之のコメント】
競馬の公正確保は、競馬を支える根幹であり、それなくしてファンの信頼は得られないものと考えております。このため、調教師をはじめとする全ての競馬関係者は、公正確保に関する重い責任と義務を負っております。
相手が暴力団員であることを認識しながら金銭を貸し付けるという行為は、競馬の公正確保の担い手である調教師として断じて許されないものであり、到底容認できるものではないと判断し、厳正な処分を行いました。
今回、調教師によってこのような行為が行われ、
中央競馬のファンの皆様の信頼を裏切る形となったことは極めて遺憾であり、ファンの皆様をはじめとする関係各位に深くお詫び申し上げます。今後はこのようなことのないよう、関係者に対し指導、注意喚起を行い、競馬サークル一丸となって公正確保に努め、
中央競馬の信頼回復に努める所存でございます。