フェアリーSで、ゴール前の大接戦を制した
トーセンベニザクラは、今日12日に放牧に出た。「当日の馬体重は阪神JF(10着)と変わらずの442キロでしたが、1週前の段階ではマイナス6キロくらいだったんです。それがこの中間、追い切り以外の運動量を増やして調整してきて、体が減らなかった。馬が良くなってきているのだと思います。当初は2週間くらいの放牧と考えていましたが、期間を決めずに馬の様子を見てこちらに戻したいと思います」と管理する柴崎調教師。
桜花賞に向けてどのようなローテーションにするのかも、馬の状態を見て決める模様だ。
トーセンベニザクラを勝利に導いた津村騎手は「まだ多少イレ込むところがあるので、そのあたりが解消してくれば、まだ伸びしろがあると思いますし、大きいところを意識したい馬ですね」と笑顔を見せる。今後も津村騎手とのコンビでクラシック戦線に臨む予定だ。
やはり春のクラシックを狙う
サウンドオブハートは、日曜日(15日)の京都10Rの
紅梅S(3歳オープン・芝1400m)に出走する。
「
芙蓉S(10月2日)に勝った後、放牧に出したことで体がしっかりしてきました。体も気持ちも楽になって出走した阪神JF(3着)ですが、道中、やはり掛かっていました。ああいう形になると、最後は伸びないですね。それでも、伸びていた方だとは思いますけどね。今回も折り合いが鍵になりますが、この馬のいいところはスピードですから、それを生かした競馬ができればと思います。前回は金曜日に美浦を出発しましたが、今回は土曜日に京都に向けて出発します」と、管理する松山調教師。
桜花賞に向けて、好発進といきたいところだ。
正月競馬では勝ち星こそ挙げられなかったものの、東西の3歳重賞で2着するなど、存在感を示したのが
斎藤誠厩舎だ。
シンザン記念で2着となった
マイネルアトラクトは、放牧に出ずに厩舎で調整する。「
きさらぎ賞(2月5日/GIII・芝1800m)と
アーリントンC(2月25日/GIII・芝1600m)のどちらかを予定しています。
きさらぎ賞だと岩田騎手が乗れないんですよね。少しレース間隔を開けてもいいと思っていますし、岩田騎手が乗れる
アーリントンCも視野に入れています」(斎藤調教師)。
フェアリーSで2着になった
マイネエポナは一旦、放牧に出た。「小倉で未勝利を勝ってきたので、盲点になってましたけど、センスのいい馬ですし、内枠を引けたらおもしろいと思っていました。最初は女の子、女の子していて大人しい馬でしたが、最近はだいぶ競走馬らしくなってきました。次走はまだはっきりしていませんが、
アネモネS(3月10日/3歳OP・芝1600m)から
桜花賞というローテーションも考えています」(斎藤調教師)。
先週の
ジャニュアリーS(4歳以上OP・ダート1200m)で4着となった
クリスタルボーイも放牧へ。「今回はメドの立つ競馬をしたと思いますし、蛯名騎手もオープンでも通用すると言ってくれました。中山が得意な馬ですが、3月はパスして4月15日の
京葉S(4歳以上OP・ダート1200m)を考えています」(斎藤調教師)。
クラシック戦線で、あるいは古馬路線での各馬の今後に注目したい。[取材:佐々木祥恵]