昨年のドバイワールドCを日本馬として初めて制した
ヴィクトワールピサ(牡5歳、栗東・角居)の引退式が15日、京都競馬の昼休みに行われた。同日付で競走馬登録を抹消、今後は北海道安平町の社台スタリオン
ステーションで種牡馬となる。
まだまだ活躍できそうな漆黒の馬体に、ファンからは惜別の拍手が送られた。角居師は「何度も挑戦していたドバイを勝たせてもらった。
皐月賞や
有馬記念など、なかなか勝てなかったレースを勝たせてくれた思い出深い馬。いいお父さんになって、またこういう舞台に連れてきてくれる子どもをつくってほしい」と第二の人生にエール。
通算15戦8勝(うち海外3戦1勝、GI3勝を含む重賞6勝)。獲得賞金は10億8504万500円(うち海外4億8908万6500円)。初子は13年に誕生、順調なら15年にデビューする。
引退式に出席した社台
ファームの吉田照哉代表は「シンジケートもドバイの殿下をはじめ、考えられる最強の布陣。世界に通用する種馬だと思う」と
ネオユニヴァースの後継種牡馬としての価値をアピールした。
昨年の
凱旋門賞馬
デインドリーム(牝4歳、仏国)を所有し、10年の仏
オークス馬
サラフィナ(牝5歳)を繁殖牝馬として購入したことも公表。「デインも来年には日本で繁殖入りする予定。
サラフィナも買ったし、子どもが世界で走ってくれると思います」と名牝2頭がヴィクトの交配相手候補となっていることを明かした。
提供:デイリースポーツ