1963年創業で
ウオッカなどダービー馬4頭を含む、数多くの名馬を生産したカントリー牧場(北海道新ひだか町)が、3月中に解散することが9日、明らかになった。栗東トレセンで会見を行った同牧場代表でオーナーブリーダーの谷水雄三氏(72)は「健康上の問題です。牧場経営はエネルギーもいる。血や育成の方針などは長いスパンで計画しないとならない。それには年を取り過ぎた。
ウオッカの引退と、一昨年の
菊花賞制覇(
ビッグウィーク)でGI15勝を挙げた実績をある意味の区切りとし、撤退することにしました」と重い決断に至った理由を説明した。
同牧場の生産牧場と
ウオッカの
母タニノシスターを含む繁殖牝馬15頭、現1歳以降の所有馬は同じ新ひだか町の岡田スタッドに売却され、育成牧場の土地と建物は同町の千代田牧場に売却される予定。現2歳馬、
ウオッカとその産駒については、引き続き谷水氏が所有していく。
半世紀近くの歴史を持ち、数多くの名馬を輩出した名門牧場の解散。谷水氏は「どのレースも感慨深いが、やはり
ウオッカの7冠レースが印象に残っている。いい景色を見させてもらった。達成感がありましたね」と、穏やかな表情で思い出を語った。
提供:デイリースポーツ