天皇賞・春に出走する
コスモロビン(牡4・
清水英克厩舎)、
ゴールデンハインド(牡6・
大竹正博厩舎)、
ケイアイドウソジン(牡6・
田村康仁厩舎)について、各陣営に取材をした。
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コスモロビンの最終追い切りに騎乗した
柴田大知騎手】
「普段は少し動きが硬くて、あまり動かないタイプですので、1週前追い切りでは、一杯に追いました。今週は馬也でしたが、追わなくてもスーッと動いてくれましたし、良かったですね。1週前追い切り後の週末に、厩舎でもしっかりケアをしてくれたので、馬の体も楽になったというのもあると思います。
気性は素直で、乗りやすく、注文がつくところがない馬ですよ。折り合いも問題ないですし、スタミナもありますから、長距離の方がいいと思います。相手なりに走れるタイプなので、今回もある程度、やってくれそうな感じがします。あとは、スムーズなレースを心がけて乗りたいと思います」と、大一番に向けての意気込みを語った。
【
ゴールデンハインド・大竹調教師】
「昨日(24日)の追い切りは、ウッドチップコースで、6ハロンから長めにやりまして、
オズフェストを追いかけて、最後は併入の形でした。これまでで1番いい時計が出ましたし、こちらのイメージ通りのいい仕上がりになったと思います。
ゴールデンウィークの混雑を避けて、金曜日に京都競馬場入りする予定ですが、体の大きな馬のわりには、繊細なところがあって、輸送先での雰囲気があまり良くないタイプなんですよね。
2走前の京都での
万葉S(3000m・1着)の時には、他の競馬場に比べれば落ち着いていましたが、前走の阪神(大阪-ハンブルクC・2400m)の時は、輸送時間が通常よりもかかったこともあり、飼い葉食いもあまり良くなくて、馬体が減っていました。そんな精神的な影響もあったのか、スタートでは出遅れてしまい、後方からの競馬で8着に終わってしまいました。ただ、さほど厳しい競馬をしていないということもあって、レース後にはケロッとしていて、すぐに息も入っていました。
中2週になりますが、幸い前走のダメージも少なかったですし、使われて良くなる馬ですので、かえってこのローテーションは良かったかもしれません。普段からマイペースで我が道を行くタイプですから、レースでは、1頭だけで走っているつもりで、自分のペースで自分の競馬をしてほしいと、騎手には伝えてあります」
【
ケイアイドウソジン・
田村康仁調教師】
「2走前の
ダイヤモンドS(GIII・3400m)は、楽なペースで逃げ切って勝てましたので、前走の
日経賞(GII・2500m)も逃げられれいいなと思ったのですが、
ネコパンチがハナを切るようなら控えるという話は騎手ともしていました。苦しくなっても、7着に踏ん張れたのは、以前よりも成長してくれた部分だと思います。前走後は、回復も早くて、天皇賞に向けて順調に調整することができました。
状態が安定している馬ですし、経験も積んできていますので、輸送も苦にしないと思います。前走後、距離はもっと長い方がいいとジョッキーも言ってくれましたし、精神的にも安定した馬ですから、距離延長はプラスですね。2頭併せの馬を前に見ながらの最終追い切りでしたが、最後1ハロンも11秒台でまとめていますし、いい調教ができました。超一流馬たちが相手となりますが、自分の得意の形に持ち込めれば、実力以上の走りができる馬ですので、今回も前目の位置取りで競馬ができればと考えています」
オルフェーヴルを筆頭とする関西馬に注目が集まりがちだが、ここに向けて順調に調整されてきた関東馬たちの一発に期待をしたい。(取材:佐々木祥恵)