願いは届くのか。ファン投票で断トツの1位となった
オルフェーヴルは復権に向けて懸命な調整が続けられている。
昨年は史上7頭目の3冠馬に輝き、
有馬記念でも古馬を撃破。圧倒的な強さを誇った。だが、年明け初戦の
阪神大賞典は3角で逸走し、再び追い上げるも2着に敗退。リベンジを胸に挑んだ
天皇賞・春でも11着と大敗を喫した。現役最強馬はもがき、苦しんでいる。
「戸惑っていたと思う。逸走があったので
テンションを上げないようにしていたが、この馬には良くなかったのかも」。トレセン全休日となった18日朝、担当の森澤助手は表情を引き締めながら、前走を振り返った。普段の栗東坂路ではなく、調教再審査で慣れないE(ダート)コースでの調整を強いられたことも影響したようだ。
出否を含め、陣営は慎重な姿勢を貫く。だが14日の1週前追いでは池添が騎乗し、栗東坂路で4F51秒6-37秒9-12秒1、迫力ある動きで2馬身半の先着を決めた。「寂しかったトモ(後肢の筋肉)も、だいぶ良くなってきた。人間を寄せつけないところがあるが、普段のしぐさにもいつもの感じが出てきた」と本来の姿は戻りつつある。
Vなら
有馬記念に続く、全兄
ドリームジャーニーとの兄弟制覇。復権を狙うにはふさわしい舞台で、輝きを取り戻したい。
提供:デイリースポーツ